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排気ガス規制って何? 前回は騒音規制について取り上げたが、もう1つ忘れてならない規制が「排気ガス規制」だ。何となく排気ガス規制があるのは知っていても、今どのような排気ガス規制が施行されているか、知っている方は少ないのではないだろうか。2006年10月より新しい排気ガス規制が施行され、排気量や新型・継続車輌(規制前から生産されている車輌)の違いによって、段階的に施行日を変えて排気ガス規制が導入されている。2006年10月以前に販売開始となった大型バイクについても、2008年9月1日以降に登録される車輌については、新規制が採用されるのはあまり知られていない。現在の、そして将来の排気ガス規制にクリアするため、バイクメーカーはエンジン開発に励み、マフラーには高価な触媒を装備するのも珍しくなくなってきた。そのコストは我々ユーザーへの負担増となるが、バイクだけが環境問題を無視することはできない状況だ。そこで、今回は「なぜ排気ガス規制が必要なのか」、「過去から現在までの排気ガス規制」について紹介することにしよう。 地球温暖化にバイクが
※1:2005年のデータ。EDMC/エネルギー・経済統計要覧2008年版より。 世界的に見ても厳しい この章では過去に導入されてきたバイクの排気ガス規制について紹介しよう。自動車では1966年から排気ガス規制が導入されてきたが、バイクに排気ガス規制が導入されたのは1998年から。新型車、継続生産車、輸入車の順に、施行年を分けて導入されたため、ハーレーやBMWなど輸入車に排気ガス規制が適用されたのは2001年4月1日以降に登録された車輌からとなっている。規制数値については下記の通り。
アイドルエミッションとは、アイドリング時のCOとHCの濃度を計測し、規制値内に収まることを確認するもの。モードエミッションとは公道走行を想定してダイナモ上でバイクを走らせ、排出された排気ガス成分を走行距離1kmあたりで算出する方法だ。この数値は、同時期にヨーロッパで施行された「EURO-1」規制とほぼ同等のものだった。
この規制の後に「平成18年規制」と呼ばれる新たな規制が登場し、2008年7月現在、段階的に施行されている状況だ。数値は下記の通り。
これはヨーロッパですでに導入されているEURO-3とほぼ同様の規制数値であり、かなり厳しい排気ガス規制となっている。この新規制で各メーカーの開発担当者を悩ませたのはアイドルエミッション規制の測定方法について。暖気を行わない状態でのCO、HCの数値を計測する方法に変わったのだが、エンジンが冷えている状態で規制値をクリアするのはかなり厳しいものなのだ。近年のバイクでは、エンジン内部でガスを綺麗に燃焼させるような仕組みになっているが、マフラー内部にも排気ガスをクリーンにするために触媒(キャタライザー)が採用されている。しかし、触媒は、エンジンを始動し排気ガスで一定以上に温められた後でないと、期待された浄化機能を果たさないのだ。
2006年以降、国産バイクのカタログ落ちが続いたのは、この新規制の導入によるところが大きい。各メーカーともこの規制値をクリアする技術は持っている。しかし、二輪市場が以前に比べ縮小している今、コストをかけて新規制に対応させるモデルと、そうではないモデルの選別にかかっているのだ。2008年9月より、新規制は継続生産車のすべてに適用され、日本で販売されるバイクはすべて厳しい規制にクリアしたものとなる。 排気ガスをクリーンにする マフラー内に収められ、排気ガスをクリーンにする触媒について説明しておこう。触媒は、蜂の巣状の形をしており、表面には非常に高価な貴金属であるプラチナ、パラジウム、ロジウムなどがコーティングされている。この触媒の中を排気ガスが通ることで「一酸化炭素や、炭化水素、窒素酸化物」を「水、二酸化炭素、窒素」に還元する役割を果たす。触媒は非常に高価なものであり、そのため車輌の販売コストが上がってしまうが、厳しい規制をクリアするため、近年発売されたモデルに触媒が採用されるのは珍しくなくなっている。ただし、触媒は温度の上昇が不十分だったり、極端に空燃費(エンジン内部に送られる空気とガソリンの割合)が悪かったりすると、存分に能力を発揮できない。 |
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