VIRGIN BMW | 【AGV&ダイネーゼ】歴史あるブランドが放つヘリテイジコレクションの深み 特集記事&最新情報

【AGV&ダイネーゼ】歴史あるブランドが放つヘリテイジコレクションの深み
Text / Ryo Tsuchiyama  Special Thanks / Dainese Japan
掲載日/2017年7月27日
イタリアン・ギアブランドのビッグネーム、AGVとダイネーゼ
時代を超えてライダーを魅了するブランドが放つ、最新ヘリテイジコレクション

第二次大戦での敗戦から立ち直るべく、イタリアが活気に満ち溢れていた1947年。北西部の小さな街『Valenza(ヴァレンツァ)』で若き会計士、Gino Amisano(ジノ・アミザーノ)がモーターサイクル用のヘルメットブランドを立ち上げた。彼はクロムウェルなど英国製お椀型ヘルメットが全盛だった時代に、木のモールドを使用して表面に革を手貼りしたお椀型ヘルメットを完成させる。彼の名前であるGino Amisanoと、創業地Valenzaの頭文字から取ったブランド名は、AGVと名付けられた。

 

それから25年後の1972年、イタリア北部の街『Molvena(モルヴェナ)』で、Lino Dainese(リノ・ダイネーゼ)が1着の革製モトクロスパンツを縫い上げた。ダイネーゼブランドがうぶ声をあげた瞬間だ。

AGVとダイネーゼ。イタリア生まれのふたつのブランドはモータースポーツの世界を中心としながら、時代をリードするプロダクツ展開で成功を収め、ライダーにとって憧れの存在であり続けた。

AGV
1947 LEATHER JACKET

AGVが初めて製造したお椀型ヘルメットはダークブラウンの革を使用していた。このライダースはその色味を再現している。5万5,000円(税抜)

DAINESE
LEGACY LEATHER JACKET

ダイネーゼの旧ロゴをあしらった一品。AGVのライダースと同一ボディながら、ビンテージ感のあるブラックで仕立てられている。5万5,000円(税抜)

2007年、ダイネーゼはAGVを傘下に収め、それまで別々の道を進んでいたふたつのブランドは歩みをともにすることとなった。カーボンシェル帽体の開発(AGV)や先進的なエアバッグシステム「D-air®」の実用化(ダイネーゼ)など、活躍の舞台こそ異なるが、両社を強く結びつけているのは「安全性とデザインを両立させたイタリアン・プロダクツ」という揺るぎのない共通項だ。

それから10年、そして両ブランドの創業からも節目となる2017年に、両社は揃ってアニバーサリーコレクションを発表した。シンプルでどこか懐かしさのあるデザインの中に、巧みに織り込まれているのは革新を積み重ねてきた時間の重みだ。

そこに歴史はあるか?

ヘリテイジという言葉だけが独り歩きしつつもある現在。真の歴史を持つブランドが発信したコレクションは、玉石混淆のシーンの中で決して覆い隠せない存在感を放っている。

DAINESE
ANNIVERSARIO T-SHIRTS

様々な絵柄が用意されるTシャツ。左の「MOTO72」はカフェレーサーイラストがあしらわれた1枚。右の「12CHAMPIONS」はダイネーゼが輩出した12名のWGP世界チャンピオンのレーシングスーツを前面にプリントしたちょっとマニアックな1枚だ。各6,500円(税抜)

AGV
ANNIVERSARIO T-SHIRTS

左は創業当時AGVが使用していた旧ロゴ。MADE IN ITALYの文字が誇らしげに踊る。右は長年親しまれている現行ロゴを配したTシャツ。今回の両社のアニバーサリーTシャツはレディース用もラインナップしている。各6,500円(税抜)
「7」はドナルドダック柄のAGVヘルメットがトレードマークだった名手、Barry Sheene(バリー・シーン)のゼッケンだ。往年のWGPファン向けの1枚。7,500円(税抜)