

Photo / Kazumichi AMEMIYA (PERGAMON STUDIO), BikeBros.magazines Text / Zensuke TANAKA
掲載日:2009年12月1日

何も気にせず使い倒せる
汎用性と気軽さが魅力
これひとつでウィンターシーズンは余裕で過ごせる。アウターは撥水加工が施されて高い防水性を発揮するPUコーティングナイロン素材をベースとしており、縫い目は裏からシーム加工を施す念の入りよう。“初代モデル”を愛用してきて、突然の雨でもひどい目に遭うことは無かったが、最新モデルは“完全防水”という鎧を纏ってさらに進化したようだ。シンプルなデザインにもポイントを抑えたパイピングがいいアクセントになっている。しかもリフレクターになっていて夜間の視認性アップに貢献。インナーは定番の高機能中綿素材“シンサレート”を採用していて保温性に不満なし。なにより気に入ったのはアウターとの連結。着脱の際にインナーがズレることもなく、そのため保温性を最大限発揮する。
同じ機能を持つパンツと併せれば、はっきり言ってもう何も気にすることはない。バイクのタイプも選ばないから、何に乗るにもこれで行ける。
ソフトな着心地と落ち着いた雰囲気
アーバンモデルに良く似合う
ソフトな感触とコットン生地のようなサラリとした質感は「これで本当に冬用なの?」と疑ってしまうほど。実際に風を受けてみると冷風を感じることは無く、インナー素材に保温効果と体温調節機能を持つサーモライトを採用していることで、上半身はホッカホカ。ブランドネームを主張せず、シックなデザインにまとまっていて、これならスーツの上に羽織ってバイクに乗る、なんて使い方もオシャレだと思う。両袖を横断するレザーのあしらい方も上品だし、ウェスト・アジャスターのバックルも控えめな輝きが良い。それに余ったベルトが遊ばない調整機構を採用しているところもさすがタイチ。日本人体型を気にしているのか、ウェストから下の調整幅が多く感じられ、サイドベンツで裾を広げるとかなりのワイド感。
アウター素材がソフトということもあり、選ぶサイズによっては多少のゆとりであっても風の巻き込みなどの影響を受け易いのでご注意あれ。

スポーティなスタイリングに
冬ジャケ機能満載
パッと見の印象は相変わらずダイネーゼ、細身のシルエットに控えめな色使いが絶妙で、ライディング・ジャケットでありながら野暮ったく見えないデザイン・センスは流石。オリジナル素材のD-Dryをアウター素材に採用し、高い防寒・防水性能を備え、さらにインナーに採用されているマイクロダウンはバイク用としてはかなり高級な素材。ウィンタースポーツ用ウェアも手掛けるだけあって、保温・防寒にも妥協は見られない。首には取り外し可能な保温ライナー、裾には走行風の侵入を防ぐためのドローコードを装備するあたりにも「わかってるなぁ」と感心してしまう。襟・腕・ウェスト・袖にはそれぞれアジャスト機能を装備し、各部を調整することでバタつき防止、それにプロテクターの効果を最大限発揮出来るよう身体にフィット。
前身頃には左右それぞれに止水ジッパーの胸ポケット、腹部に完全防水のポケットを装備。インナーの着脱で3シーズン使える。
行く先に何があろうと問題なし
ひたすら走り続けられる
手に持つとズシリと重みを感じるものの、身につけると各部プロテクションの適度な圧迫でフィット感にもつながる。アウターには引き裂き・摩耗・すり切れに強く、しかも軽量でしなやかというコーデュラを採用しており、インナーは防寒と防水機能を分割した2タイプを装着する。防寒ライナーには撥水効果もある中綿のエックスキン、防水・透湿ライナーには3層構造のハイドラテックスに止水加工を施したものが装着可能。アウターポケットは止水ジッパーやフラップを採用し、中身が雨に濡れることを気に病むこともない。いかなる状況でもライダーに不快感を与えない装備が充実しており、チョットそこまで、という用途には着脱に煩わしさを感じるかもしれないが、長距離を往くライダーにとってはベストなチョイスと言える。
ライナーやベンチレーションを駆使して3シーズン対応し、カイエン・プロ用のパンツもセットで使えば何も不満は無い。