VIRGIN BMW | BMW Motorrad R nineT Urban G/S/ボクサーツインを擁したヘリテイジのブランニューモデル 試乗インプレ

BMW Motorrad R nineT Urban G/S/ボクサーツインを擁したヘリテイジのブランニューモデル

  • 掲載日/2018年09月27日【試乗インプレ】
  • 取材協力/BMW Motorrad  文/成田 恒一 写真/長谷川 徹
    記事提供/BMW BIKES編集部
    ※この記事は『BMW BIKES vol.80号 』に掲載された内容を再編集したものです。
Rナインティ・アーバンG/Sの画像
R nineT Urban G/S(2017-)
BMW Motorradの核となるボクサーツインを擁したヘリテイジのブランニューモデル「Rナインティ・アーバンG/S(R nineT Urban G/S)」。1980年に登場し、時代を席巻した「R80 G/S」へのオマージュが込められたUrban G/Sは紛うことなきヘリテイジモデルである。陸の王者たるGSとは一線を画す現代に蘇ったG/Sの称号、その真意を見極める

Rナインティ・アーバンG/S 試乗インプレッション

真のオールラウンダーであり
次世代を担うヘリテイジモデル

BMW伝統のボクサーツインが足元で力強くアイドリングを刻んでいる。スロットルを捻ればブルンッと右サイドに振れるボクサーツイン特有の挙動は、まるで生き物のようだ。Rナインティシリーズに搭載される空冷ボクサーツインは、最新の水冷ボクサーツインとは一線を画すパルシブな乗り味が醍醐味と言える。いまやRナインティシリーズにだけ搭載が許された希有なエンジンである。

BMW Motorrad R nineT Urban G/S/ボクサーツインを擁したヘリテイジのブランニューモデルの画像

昨年のインターモトで発表されたニューモデル、Rナインティ・アーバンG/S(R nineT Urban G/S)が、この夏ついに日本上陸を果たした。待ち焦がれていたフリークも多いはずだ。慢性的な渋滞の市街地をやり過ごし、湾岸方面へとアーバンG/Sを走らせる。

標準装備のABS以外、電子制御システムを極力廃したシンプルな車体構成と、人の五感をダイレクトに刺激するボクサーツインの組み合わせはバイクを操作する楽しみに溢れている。アナログ的な面白さとも言えるだろう。

BMW Motorrad R nineT Urban G/S/ボクサーツインを擁したヘリテイジのブランニューモデルの画像

ワイドなハンドルバー&シート高820mmのダブルシートに加え、やや高めのステップが作り出すポジションは非常に操作性に優れている。多少足つきに難はあるかも知れないが、身長160cmを超える女性なら問題なく乗りこなせるはずだ。ただ個人的な好みを言わせてもらうなら、ハンドルをもう少し絞り角のあるアップタイプのものに交換し、よりタイトにマシンを操りたいところではある。

1980年に初代GSとして登場したR80G/Sのコンセプトを明確に受け継ぐアーバンG/S。特徴的なヘッドライトマスク、オフロードタイプのフロントフェンダー、赤いダブルシートに象徴されるディテールや、ソリッドホワイトのベースに配されたブルー・ネイビー・レッドというカラースキームも然り。

BMW Motorrad R nineT Urban G/S/ボクサーツインを擁したヘリテイジのブランニューモデルの画像

デュアルパーパスという新たなカテゴリーを築き上げたR80G/Sはパリダカレーサーのベースとしても数々の栄光をカンパニーにもたらしたヘリテイジモデルだ。そのセルフカバーモデルとして登場したアーバンG/Sは、決して懐古主義などから生み出されたモデルではない。

Rナインティならではのオプションパーツを使い、カスタムでいかようにも味付けができることを考えれば、アーバンG/Sは市街地をメインにオンオフ問わずあらゆるフィールドをカバーすることができるだろう。

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スタイリッシュなアーバンG/Sは普段着で楽しめる相棒と呼ぶにふさわしい真のオールラウンダーであり、次世代を担うヘリテイジモデルとしての責務も負っている。アーバンG/Sを核とした新たな市場が生み出されるのではないかという、そんな予感さえする。その可能性は無限大だ。

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