VIRGIN BMW | G310Rのポテンシャルはいかに!? 鈴木大五郎氏の新型ロードスター速報インプレ! 試乗インプレ

G310R(2017-)の画像
BMW Motorrad G310R(2017-)

G310Rのポテンシャルはいかに!? 鈴木大五郎氏の新型ロードスター速報インプレ!

  • 掲載日/2017年06月23日【試乗インプレ】
  • 取材協力/BMW Motorrad Japan  文/Daigoro Suzuki  写真/Tomonobu Fuchimoto

いよいよ日本市場に登場したG310R。中免でも乗れる313ccの排気量や後方排気エンジン、税込58万円など話題盛りだくさんのBMWの新型単気筒ロードスターの実力とは?

ここからはBMW Motorrad本国公認インストラクターの資格を持ち、ロードレースやオフロードでのライディングにも定評のある鈴木大五郎氏のインプレをお届けしよう!

数年前に噂話程度で聞いたBMWの小排気量車の開発。

その後、噂が本当だったと判明し、マシンの姿も世に出たというのに、乗れる日はそこからまたずいぶんと待たなければならなかった。そしてついに!いや、本当についにG310Rに乗れる瞬間がやってきた。

実車は大柄なマシンの多いBMWにしては、ダントツにコンパクトで軽い。それでいて、華奢な印象がないのはこのブランドの伝統か。R800RやR1200Rをイメージさせる落ち着いたデザインながら、各部をしっかり拘ってデザインされたことによるものか、存在感を放っているのはサスがでもある。

跨ってみても窮屈さは感じられず、無理に足つき性確保を狙ってのシート高の低さ……。結果的なライディングポジションのチグハグな感じもなく自然な印象。

G310R(2017-)の画像

エンジンを始動する。単気筒という性質上、音にも拘りをみせるBMWとしてはやや色気がないか。軽いクラッチを握り、アクセルを開けつつクラッチミート。つながった瞬間、そこまで半クラを使う必要がなかったと思い知らされた。やはり250ccクラスとは異なる余裕が走り出しから感じられる。

回転数を上げずにスコンスコンとシフトアップしていく。ギアインジゲーターが標準装備されている恩恵を感じながらそのトルク感に想像以上のものを感じる。街の流れを一歩以上リードできる余裕がそこにはあった。

タンデム大好きの小学生の娘を後ろに乗せての走行もしてみたが、ハンドリングの大きな変化やパワー不足も殆ど感じられない。また、前後のスペースも十分あり、タンデムライダー目線の評価も上々。

やっぱりそうきたか! BMWのマシンであるからして、やはり飛ばすこと一辺倒のマシンにはなっていないはず。安全性や快適性を重んじるブランドとしてはやはり……と、そのキャラクターを予測はしていたのであるが、ただ市場の要求だけを考えてのマシンとはなっておらず、らしさを存分に感じさせる仕上がり。

G310R(2017-)の画像

ところがだ。G310Rには嬉しいB面もあったのだ。5,000rpm辺りまでのトルクを使って走らせていたものを、シフトアップせずにそのまま回し続けてみる。すると、回転上昇スピードを高めながら10,000rpmオーバーのリミッター作動回転数まで一気に回っていく。この領域を使えば十分以上に速くキビキビと走れる。エンジンの吸気側が前方に位置する関係か、吸気音が高まっていくことも相まって、よりスポーツマインドを刺激する楽しさがあるのだ。上級モデルと比較すれば、サスペンションの動きのしなやかさ。上質さは劣るとはいえ、軽くてなんでも出来てしまいそうな手応え。アクセルワークにマシンがしっかりついてきてくれるので、マシンを操っている実感もちゃんと確保されている。

そして、車体にカッチリとした手応え=剛性感がある恩恵で、不安感なくマシンを攻め立てていくことが出来る。長めのスイングアームの恩恵か、マシンの破綻が急に訪れることのない安心感。これは数多くのBMWのマシンから感じられるDNAでもある。

100キロ程度での高速巡航時には回転数がやや高めで振動が気になる面があったのは、シングルエンジンの宿命でもあるかもしれない。ツアラー色が強い同社のマシンとしては、やや忙しない印象もあるものの、排気量やその元気さを考えれば十分合格点といえるだろう。

衝撃の価格設定により、その走りに注目が集まったG310R。既存のBMWのマシンとは明らかに毛色が違うものの、妥協のないプライドを感じさせるのはさすがだ。リリースが遅れたのも納得の仕上がりであったのだ。

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