VIRGIN BMW | BMW Motorrad F850GS/生まれ変わったミッドサイズアドベンチャー。機能と走破性はどこまで進化したのか? 試乗インプレ

BMW Motorrad F850GS/生まれ変わったミッドサイズアドベンチャー。機能と走破性はどこまで進化したのか?

  • 掲載日/2019年02月08日【試乗インプレ】
  • 取材協力/BMW Motorrad  文/櫻井伸樹 写真/真弓悟志

BMW F850GS(2018-) 試乗インプレッション

乗って驚く低速域のパワフル感 ダートで差が出る扱いやすさ

今回試乗したF850GSは、白地に青と赤の刺し色が入った、スポーツ感に溢れるラリースタイルだ。BMW Motorradのラインナップで唯一フロントに21インチホイールを装備するが、とくにこのラリーはゴールドリムを採用しているためスペシャル感が強い。

バイクにまたがりセルボタンを押すとこともなくエンジンは鼓動を打ち始める。アクセルを捻ると前モデルとはまったく違うバリューン、バリューンというパルス感にあふれた吹け上がりを見せ、それでいて不快な振動はまったくない。

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クラッチをつないでみてまず低速トルクの厚さに驚く。街中ではそのおかげで、非常に扱いやすく信号待ちなどゴーストップがとても楽だ。また低速域では、とくにエンジンの鼓動感を顕著に感じるので心地いい。速度を上げていくとさらにトルクフルさに驚かされる。ちょっとでもエンジンの回転を上げると、自分が意図している速度を大幅に上回っているのだ。エンジンは静かなのに気づくとかなりの速度が出ていることが何度もあった。ただシート高が860mm(プレミアムライン)あるので、身長168cmの筆者では片足の母指球がギリギリと、決して足着きがいいとは言えない。

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高速道路は法定速度内であればかなり余裕で、クルーズコントロールもあるので快適。欲を言えばもう少しスクリーンの高さが欲しいところ。

高速道路に入り速度を上げると、その鼓動は消え吹け上がりのいいスムーズなキャラクターが出てくる。しかし6速で法定速度を流すとわずか4000rpm程度しか回っていない。レッドゾーンは9000rpmからなのでまだまだ余裕だ。これだけエンジンに余裕があれば長距離になればなるほどライダーは疲労が軽減されるだろう。さらに試乗車にクルーズコントロールも着いていたのでクルージングでは右手がとても楽だった。ただ、F850GSにはオフロード走行を考慮してか、ショートタイプのスクリーンが採用されているので風圧は強めだ。

しなやかな足回りと、わかりやすい出力特性で林道走行がとにかく楽しい

高速を降りて、ワインディングを駆け上がる。さすがにフロント21インチを履いているだけあって、細かい切り返しの多いワインディングではキビキビとした走りというよりは、ゆったりとしたおおらかなハンドリングだ。それでも積極的に切り返していくと、アドベンチャーならではの豪快な走りが堪能できる。

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ワインディングはキビキビした走りではないが、大柄なボディを豪快に倒しむアドベンチャーならではの走りを堪能できる。

ワインディングから山へと続く林道に入ると、それまでややまったりと感じていたハンドリングと車体の挙動が、途端に信頼性の高い動きへと変わった。エンデューロモードに入れれば、ますます足回りはしなやかになり、次々に変化する路面に対応していく。

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林道に入ると本領発揮。タイヤはオンロード寄りだが、トラクションコントロールのおかげで不安感はかなり少ない。ダートでは、モードをエンデューロモードに入れておくとエンジン特性やサスペンションを車体が自動で制御してくれるのでライダーは楽をできる。

低速トルクを発揮するエンジンはここぞとばかりに、路面のグリップに貢献し、コーナーの立ち上がりでは後輪がスライドするものの適度なトラクションコントロールの介入で最終的にはしっかりとグリップを回復、結果、車体は何事もなかったかのように前に進んで行くのだ。マシンの挙動とそれを助ける電子制御、それを俯瞰しながらライダーはダートを楽しんで走れるのである。

日本の交通事情と体格にあったベストバランスさが大きな魅力

街中、高速、ワインディング、林道と一通りテストライディングした結果、このF850GSはもはや兄貴分であるR1250GSをも凌駕する性能を持っている、そう言っても過言ではないように思った。しかも1250に比べればコンパクトで車重も236kg(R1250GS・256kg)と20kgも軽い。とくに筆者のように170cm以下の身長のライダーであれば、この車格と重量差は、取り回しやダートライディングで大きな差となる。そういった意味で、このF-GSシリーズは日本人にベストマッチなバランスのいいアドベンチャーに仕上がっていると言っていいだろう。

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