VIRGIN BMW | バルブクリアランスの点検と調整 R1100/1150GS基礎メンテ

バルブクリアランスの点検と調整

  • 掲載日/2011年03月12日【R1100/1150GS基礎メンテ】
  • このコンテンツは BMW BIKES Vol.50 掲載の記事を再編集したものです。
    文・写真/ BMW BIKES  構成 / VIRGIN BMW.com

R1100/1150GS 基礎メンテ【エンジンバルブ】編

R1100/1150GS基礎メンテの画像

プラグを外す

エンジンは完全冷却状態(触って冷たいくらい = 体温以下)であること。プラグカバーを外し、左右シリンダーのスパークプラグを抜く。この手順は後述する。
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ヘッドカバーを外す

ツインプラグエンジンも手順は同じ。プラグを抜くのは中心だけでいい。4本のボルトを外して、ヘッドカバーを左右外す。多少のオイルがこぼれるので受け皿が必要。
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圧縮上死点にするために

バルブクリアランスの点検は、点検側シリンダーが圧縮上死点(Top Dead Center = 以下TDC)でなければならないので、その位置までクランクシャフトを回転させる。
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フロントカバーを外す

ボルト4本を外し、エンジンフロントカバーを下側に外す。カウルを持たないGSは簡単だ。
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TDCにセットする

クランクプーリーにレンチをかけ、向かって右回りにゆっくりと回転させる。圧縮が抜けないと非常に回しにくいので、事前にスパークプラグを外しておく必要があるわけだ。
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OTマークを合わせる

クランクケース左のラバーキャップを外すと丸い窓があり、回転するフライホイールが見える。「OT」の刻印が見えた位置が左右シリンダーともTDC(ピストンが最外側)である。GSだとそうでもないが、RT等のカウル付きだと結構面倒な作業である。
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TDCセットのもうひとつの方法

一番簡単なのは、プラグホールに長めのドライバーを突っ込み、ピストンヘッドに接触させる。ギアをトップに入れ、後輪を手で回すとクランクシャフトも回る。ドライバーが一番外に押し出された位置が左右ともTDCであり、ボクサーエンジンの場合、左右いずれかが圧縮TDC、その反対側が排気TDCである。
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矢印マークを確認する

ヘッドカバーを開けた状態なら、カムシャフトスプロケットの矢印マークが真横を向いた位置がTDCである。
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締め付けトルクもチェック

シリンダーヘッド各部の締め付けトルクもチェック。原則的に、初回点検での締め付け直し以降は必要ない。
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バルブクリアランスの点検

吸気・排気ロッカーアームに触れて、ともにガタがある状態。つまりバルブを押していない(閉じている)方が圧縮側TDCである。反対側のロッカーアームは排気側TDCなので、ロッカーにガタがないはずだ。シックネスゲージをバルブとロッカーアームの間に差し入れ、抜き差ししてその感触で判断する。4バルブ系は走行につれて隙間が広がる傾向にあるので、大抵は抵抗が緩くなる。規定値は吸気側0.15mm、排気側0.30mm。
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バルブクリアランスの調整

調整はロッカーアーム上のロックナットを緩め、アジャストボルトを回して、抵抗が適切と判断したところでロックする。ややきつめぐらいでちょうどよい。このあたりの判断は経験が必要なところ。ロックナットの締め付けトルクは8Nm。
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ロッカーアームのスラスト隙間の点検

ここは0.05~0.4mmが基準だが、0.10mmのシックネスゲージが入らなければOK、入れば調整と判断している。過大ならエンジンノイズが大きくなるので調整しているが、エンジンの好不調にはあまり関係はない。
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反対側シリンダーの作業へ

スラスト隙間の調整は、下側のブラケットを緩めて位置を微調整する。片側シリンダーでバルブクリアランス4、ロッカースラスト2、の計6箇所の点検あるいは調整が終わったら、クランクシャフトを1回転させる。すると反対側のシリンダーが圧縮TDCになるので、同様に点検・調整する。
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ヘッドカバー取り付けの注意

左右の調整が終わったら復元作業。ヘッドカバー取り付け。ゴムのガスケットは数回の再使用が可能。内側のプラグホールガスケットが、取り付け時にずれることがあるので注意。このガスケットはヘッドカバー側に張り付けておくと、ずれにくい。
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ガスケットの確認

転倒などでヘッドカバーに衝撃が加わると、亀裂が入っていることがあるので同時にチェックする。カバーの締め付けトルクは8Nm。
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圧縮圧力の点検

10kg/cm以上あればOK。エンジンチェックの基本である圧縮圧力の点検をする。バッテリーフル充電、完全暖機状態で両プラグを外し、コンプレッションゲージを取り付け、アクセル全開でスターターを5秒ほど回す。左右とも10以上あればおおむね問題なし。
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トラブルがあるときは…

バルブまわりにトラブルがあるとこの程度しか上がらない。これはかなり深刻な数値で、エンジンはかろうじて動いている状態。これについては次回で解説する。

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