VIRGIN BMW | R1100Sボクサーカップレプリカ(2003-) BMWバイク中古車ガイド

R1100Sボクサーカップレプリカ(2003-)

  • 掲載日/2011年08月01日【BMWバイク中古車ガイド】

R1100Sボクサーカップレプリカの歴史など

R1100Sボクサーカップレプリカの画像

バリエーションの多彩さが
人気モデルの証

ヨーロッパで始まったフラットツインのワンメイクレース。そのレプリカとして登場した R1100S ボクサーカップレプリカ(以降 R1100S-BCR )には、年式の違いにより2種類のモデルが販売されています。

R1100S の標準車は1998年後半から発売されており、2003年に発売された初代の R1100S-BCR までの間にも、ABS やワイドホイールの有無、エンジン点火系、ツートーンカラー等の違いでさまざまな R1100S が登場しています。

今回ご紹介する R1100S-BCR は、2004年に販売された2代目のモデルになります。2004年当時の税込み車輌価格は、R1100S 標準車が 1,942,500円、ツートーン仕様が 1,984,500円、そしてこの BCR が、ABS 無し仕様で 2,026,500円でした。初代の BCR は、ABS 付きで 2,079,000円でした。

2004年当時の BMW ラインナップには、R1200GS が早くも登場しており、R1100系は R1100S のみ、他のRシリーズは、1150 とクルーザー系の 1200、Kシリーズは縦系エンジンの K1200LT、GT、RS、そして F650GS、CS はツインスパークエンジンへマイナーチェンジされたモデルが登場しています。

R1100Sボクサーカップレプリカの特徴

R1100Sボクサーカップレプリカの画像

けして伊達ではないスタイリングと装備
贅沢なパーツに加えて希少性も高い

R1100S-BCR(2004年式)の特徴は、

① ABS は装備されていない。
② 前後 BMW 純正スポーツサスペンション(短いストラット/トルクロッド)が装着されている。
③ カーボン製アンダーカウルが装着されている。
④ BCR 専用シリンダーヘッドカバーの外側にカーボンカバーが装着されている。
⑤ ハイシートが装着されている。
⑥ スポーツサスペンションのためセンタースタンドは装着されていない。
⑦ 2004年モデルなのでジャンプスタート端子が装着されている。
⑧ 2004年モデルでもグリップヒーターは装備されていない。
⑨ LASER製ステンレスサイレンサーが装着されている。
⑩ リアビューミラーはハンドルマウント式。
⑪ 5.5inc ワイドリアホイールとシートカバーが装着されている。
⑫ 速度計と回転計の文字盤が白色の専用品で、透明タイプのウインカーを装備。

そして、最大の特徴は80台だけしか日本へ輸入されていないことです。

外観からは確認できないものとして、小型オルタネータと 14Ah 小型バッテリーの装備があります。これは ABS とグリップヒーターの装着を想定していないので、少しでも軽量にしたいという考えからのようです。ただし、14Ah の小型バッテリーのままで乗らない日が続くと、セルモーターを元気に回すことができなくなります。そのためバッテリーケースも含めて 19Ah タイプに交換する方がほとんどでした。

前後サスペンションは、サーキット走行におけるバンク角の確保と高負荷に対する設定のスポーツタイプが装備されています。そのため車高が高く、更にハイシートが装備されているためシート高は 860mm にもなり、公道使用にはきびしい設定でした。その他の部分は R1100S との共通部品がほとんどですが、車体カラーは赤青白のスリートーンに前後のホイール色が異なるという派手ないでたちが特徴です。

R1100Sボクサーカップレプリカの画像

豪華なカーボンパーツ

シリンダーヘッドカバーのカバー、スポンサーシール付エンジンスポイラー、フロントフェンダーの3点がカーボン製。
R1100Sボクサーカップレプリカの画像

スポーティなブレーキングが前提

ABSが装備されていないので、通常ブレーキディスク内側に付くセンサーリングは見られない。
R1100Sボクサーカップレプリカの画像

最初から社外マフラー

エキゾーストパイプは標準車と同じで、サイレンサーはLASER社のステンレス製を標準装備している。

当時のカタログを見てみよう!

ダイナミックな走りとパフォーマンス
Rシリーズ唯一の “S” を冠する

R1100Sボクサーカップレプリカの画像
R1100Sボクサーカップレプリカの画像

中古車選びの注意点

R1100Sボクサーカップレプリカの画像

希少モデルだけに細部まで要チェック
年式による装備品の違いには注意

2004年の R1100S-BCR には ABS が装備されておりませんし、後付けするのは現実的ではありませんので、どうしても ABS 装備の R1100S-BCR を入手したいときは2003年モデルを選択する必要があります。また、グリップヒーターを装着したい場合も同様です。なかには R1100S-BCR の外装品に交換された標準車もあるかもしれないので、車輌検討時にはよく確認されることをおすすめいたします。R1100S-BCR も標準車も、車検証上の型式は R1100S ですし、フレーム番号の上7桁も WB10244 と同じで書類上は見分けられません。

多くの R1100S-BCR は公道走行での使用がほとんどですが、希にサーキット走行が多い車輌も見受けられます。ボルトの頭部分にワイヤーで固定するための小さな穴が開けられているので、見つけやすいと思います。

購入の際の注意点
  • ● 多くの部分が標準車と同じなので、過去掲載のR1100Sもご覧下さい。
  • ● 2003年モデルの BCR は ABS 装備車で、2004年モデルは ABS 非装備車です。
  • ● 2003年モデルの BCR は発電能力が高く、2004年モデルは多少軽量に仕上がっています。
  • ● スポーツサスペンション装着車にはそれ用のセンタースタンド設定はありません。
  • ● カーボン製フロントフェンダーは薄く割れやすいので、フォーク取付部と先端部分をよく確認する。
  • ● 経年変化によりスクリーンのコーティングが変質したり、剥がれたりすることがよくあります。
  • ● サイドバッグステーは装備されていませんが、標準車用を取り付けることが可能です。
  • ● メインフレームとリアフレームをつなぐ固定部分が横方向からの力に弱いのでよく確認する。
プロフィール
山本 栄治

1960年生まれ、91年式R100GSパリダカール所有。1983年に福田モーター商会に入社して以来、BMWに携わり続けている。毎年100台以上のBMWの下取り査定や中古車販売に携わっていて経験豊富。

取材協力
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電話/03-3468-6841

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