VIRGIN BMW | 第5回 ブレーキ/キャリパー HP2エンデューロ編

第5回 ブレーキ/キャリパー

  • 掲載日/2012年07月18日【HP2エンデューロ編】
  • 執筆/モトラッド阪神 田中 建次
    このコンテンツは BMW BIKES Vol.33 (発行:2006.01.14)「ディーラーメカニックが解説する HP2 Enduro テクニカルディテール」掲載の記事を引用しています。

HP2エンデューロ分解レポートの画像

ついに BMW 初の体育会系ダートバイク、HP2 Enduro の登場です。R1200GS ベースというより、GS のエンジン等を使ったまったく別のバイクと表現すべきで、他のいかなる BMW バイクの系列にも属さない。オーナー以外では滅多に見られない細部をお見せしよう。

分解レポート 詳細をチェック

HP2エンデューロ分解レポートの画像
ABS やサーボを廃したシンプルな構成。リアブレーキキャリパーはピストン径 28 / 26 ミリだから GS や RT ・ ST と基本的には同じ。パッドはなぜか GS とは違う部品で、RT ・ ST とは同じであった。マスター口径は GS の 14.29 から 13.00 ミリに変更。フロントブレーキホースはメッシュ巻きだが、リアはコントロール性重視で普通のゴムホースを採用している。ダート走行では、アクセルを開けながらブレーキをかけたり、意図的にタイヤをロックさせることがあるのだ。
HP2エンデューロ分解レポートの画像
ブレーキディスクはブレンボ製で前 305 ミリ、後 265 ミリ。直径は GS と変わらないが、シングルディスクのうえ、ディスクの厚みを GS の 5.0 ミリから 4.5 ミリと薄くされた専用品で軽量化している。リアはフロントほど冷却が良くないので、ヒートマス (熱容量) を考慮して 5.0 ミリのまま。磨耗量限度はそれぞれマイナス 0.5 ミリ。パッドはシンタードメタル。言うまでもないことだが、ダート走行後はパッド面に砂等を噛み込んでいることが多いので、残量の目視点検だけでなくパッドを外して裏表を掃除すること。ディスク長持ちのコツ。
HP2エンデューロ分解レポートの画像
フロントブレーキキャリパーはブレンボの新作で、BMW ロゴの入った HP2 専用品である。ピストン径は GS の 36 / 32 ミリから 32 / 30 ミリとなった。クロススポークホイールはスポークの交点が内側に入っているので、大きめの対向ピストンキャリパーを使うことができるのだが、軽量化のため片押しキャリパーを採用している。
HP2エンデューロ分解レポートの画像
キャリパー取り付けボルトの位置に注目。あらかじめ、外側にもう一組のボルト穴が作られている。もっと大きいブレーキディスク (320ミリ?) に対応できるための穴とみて間違いない。HP2 Motard のためだろうか。
HP2エンデューロ分解レポートの画像
ブレーキペダルの仕掛け。二階建てになっていて、これが通常の位置。シートに座って踏みやすい位置にしておいてスタンディングポジションに移行すると、足首を曲げにくいオフロードブーツでは、ペダル位置が高くてコントロールしにくい。
HP2エンデューロ分解レポートの画像
工具なしでペダルを跳ね上げることができる。一段低くなって、スタンディングでも踏みやすくなる仕組み。どんなバイクでも、ペダルの高さを調整自体は簡単だが、遊びや踏みしろまで再調整が必要なのでけっこうな手間なのだ。なお、くるぶしでフレームをホールドする事が前提なのか、シフトペダルと共にちょっと内側気味。鉄板なので、好みの位置まで曲げてしまえばいい。
HP2エンデューロ分解レポートの画像
ペダルからフレームへとステンレスのケーブルが渡されている。「ブレーキ・スネーク」という名称。走行中に飛び石がペダルにはさまったり草木が引っかかって、誤動作するのを防ぐための装備。

関連する記事

注目のアイテムはコチラ

ピックアップ情報