VIRGIN BMW | 第15回 外装部品 HP2エンデューロ編

第15回 外装部品

  • 掲載日/2012年08月10日【HP2エンデューロ編】
  • 執筆/モトラッド阪神 田中 建次
    このコンテンツは BMW BIKES Vol.33 (発行:2006.01.14)「ディーラーメカニックが解説する HP2 Enduro テクニカルディテール」掲載の記事を引用しています。

HP2エンデューロ分解レポートの画像

ついに BMW 初の体育会系ダートバイク、HP2 Enduro の登場です。R1200GS ベースというより、GS のエンジン等を使ったまったく別のバイクと表現すべきで、他のいかなる BMW バイクの系列にも属さない。オーナー以外では滅多に見られない細部をお見せしよう。

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メンテナンス時に外すようなパネルはこのタンクサイドカバーのみ。傷が付いても目立ちにくいよう、塗装ではなく着色グレーの梨地仕上げ。ポリプロピレン (PP) 製なので、よほどのことがない限り割れることはないだろう。取り付けビスは5本。
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右側パネル内には電装マネージメントユニットとエアインテークダクトが収まる。
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ダクトやエアボックスは、GS や他の R1200 系と同じモノ。
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ダクトは上下二本のピンで固定されている。このピンは工具不要で抜き出すことができる。
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前方裏のゴムブッシュを抜き、ダクトをスライドさせて取り出す。
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フィルターは乾式で GS と同じ部品。ダート走行5時間ごとに点検・清掃または交換せよとのこと。使用限度は2万キロ。排気量のわりに小さく感じるので、ダート走行に関わらずマメに高圧エアで清掃し、早めに交換した方が良いだろう。
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インテークダクトの先には小さなフラップがあり、前輪が巻き上げた泥水や小石が吸入口を直撃するのを防いでいる。
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右側のカバーを外してみる。このカバーだけではなく、外装のすべてのビスは一目でわかる位置に配され、裏から手を回すような隠しビスは無い。サイズはすべて T25 トルクスで統一され、標準的な長さのドライバー一本あれば充分。もちろん車載工具に収納されている。最小限の工具で分解できるように考えられているのだ。
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オイルクーラーは BMW 初の縦置き。マメに泥詰まりを掃除したい。オイルラインには 95 度で開くサーモスタットが付く。サーモスタットの主な役割は油温の安定だが、冷えた (まだ硬い) 高圧のオイルをオイルクーラーに廻さず、クーラーコアを破裂から保護する目的もある。

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