VIRGIN BMW | 第3回 燃料系周辺 S1000RR編

第3回 燃料系周辺

  • 掲載日/2012年03月06日【S1000RR編】
  • 執筆/モトラッド阪神 田中 建次
    このコンテンツは BMW BIKES Vol.52 (発行:2010.09.15)「最新 BMW を世界一詳しく徹底解剖 BMW マイスターが解説する S1000RR テクニカルディテール」掲載の記事を引用しています。

S1000RR編分解レポートの画像

久々に過去のいかなるモデルとも関連性を持たない、まったくのニューモデルの登場である。1000cc スーパースポーツという各社のフラッグシップがしのぎを削るカテゴリーゆえに、今まで BMW に興味が無かった層の注目度も非常に高い。今回はそのメカニズムを中心に、世界一細かく S1000RR を解説していこう。

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エンジンへの吸気はヘッドライト中央の NASA ダクトより。走行風によってラムエア加圧され、5馬力ほどのパワーアップに貢献している。
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奥を覗き込むと、直接エアフィルターが見える。
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カウルを外すと、吸気ダクトがフレームを貫通していることがよくわかる。
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エアフィルターの点検。タンク前のパネルを外す。
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簡単な手順で上に引き出すことができる。乾式なので高圧エアで清掃するだけ。汚れが著しい場合は交換。
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タンクを外すとエアボックスが現れる。
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燃料噴射のインジェクターは各気筒あたり2本備わる。
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エアボックスを外すと、E-Gas と呼ばれる電子スロットルボディが現れる。いわゆるライド・バイ・ワイヤシステム。
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同調用のリンクなど一切ない、一体構造である。スロットルバルブはバタフライ式。
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開け側スロットルケーブルの動きは、機械的にバルブとつながっていない。ケーブルが回したプーリーがセンサーの電気接点をなぞり、電気信号は一旦コントロールユニットへ伝わる。ユニットがサーボモーターを動かしてバルブを開く。電気信号にコントロールユニットが補正をかけることによって、レイン、スポーツ、レース、スリックのモード切り替えによるパワーやレスポンスを制御している。閉じ側はモーター、リターンスプリング、ワイヤーの3つの方法で動作し、なんらかのトラブルによって電源が落ちても、スロットルバルブは閉じ側ケーブルと強めのスプリングによって強制的に閉められるしくみ。閉じ側は安全のために機械式なのだ。
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スロットルボディの左側にはサーボモーターとスロットルポジションセンサー。メーカーはDELLORTO (デロルト) 社製であった。
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エアボックス内部にはスロットルボディからエアファンネルが突き出している。ファンネルの長さを変えるとトルク特性が変化するのはよく知られているが、設計時にこの長さはある程度妥協しなければならない。それを可変式としたのがこの可変ファンネル (スイッチオーバーインダクションシステム) である。ファンネルは二階建てで、短いファンネルの上に長いファンネルがかぶさっている。
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上のファンネルが上がったところ。つまり短い状態。段階的に変化ではなく、長い/短いの2種選択のみ。
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これは巡航時や低中速のトルクアップに貢献する、長い状態。
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加速時のレスポンスや、高速域の伸びに貢献する短い状態。実際にはそう単純ではなく、走行状態やモード切替 (レインモードは長い状態が多いなど) によって細かく制御されている。実際に動作状態を見たわけではないが、スポーツ走行などでは、かなり忙しく動いていることだろう。
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タンク容量は 17.5L。残り 4L でメーターパネルに警告が出る。
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アルミ製なので非常に軽い。
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少しでも容量を稼ぐためと、強度を出すために裏側は複雑にプレスされている。

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