VIRGIN BMW | BMWバイクディーラーも唸るR1200GS用マフラー&ローダウントルクロッド R-style 特集記事&最新情報

注がれる情熱&使う立場に立ったのモノ作り R-style
取材協力/R-styleモトラッド大阪中央  取材・写真・文/木村 圭吾  構成/VIRGIN BMW.com 編集部
掲載日/2014年4月16日
 

マフラーを中心に金属パーツ作りを手がけているモリヤス・アイアンワークスは、R-style のブランド名で製品をラインナップしている。Rには “リアル” という意味が込められており、それはユーザー自身の “本来の姿” を実現してほしいという代表の森下 徹さんの思いなのだ。

INTERVIEW

高い機能性を持ったパーツは
想像を超えた仕上がりを見せる

主力商品であるマフラーは、車検対応を大前提としながら “音量は静かに、それでいて音質は良く、さらに乗りやすさに繋がるパワー特性” といったマフラーに求められる機能を満たすように開発がなされている。その要となっているのが RTP システム。それは内部に『尾管』を使った構造で、その部分を調整することで音量や音質の変更が可能。また、音量は下げながらもパワーダウンを招かないのも特色だ。それは一般的なストレート構造のサイレンサーと比べると複雑な構成となっており、開発時間や製造コストもかかるが、メリットのほうが大きいために採用している。

 

R-style は、イタリアンスクーター用のマフラーを手がける一方で、BMW 用の製品ラインナップの拡充に努めている。得意な金属加工技術を生かし、マフラーのみならず大小さまざまなパーツが生み出されているところだ。最初に手がけたのは、K 1600 GTL のエンジンガード。ただエンジンを守るだけでは満足できなかった森下さんは、フォグランプを守る機能もあわせ持たせた。その反響は予想以上であり、それは目の付けどころがユーザーのニーズにマッチしていることにほかならない。その後、開発車両を兼ねて森下さん自らも R 1200 GS(水冷モデル)を購入。あらためて自分のバイクとして乗ってみて、なぜ多くの人が一度 BMW バイクに乗ると抜け出せなくなるのかが理解でき、“いかにすれば日本人向けになるか?” と、モノ作りを生業とする身として製作意欲がフツフツと湧き上がっていったのである。

 

森下さんは身長 177cm と決して小柄ではないが、「足が届かんバイクは初めてやった!」と言うくらい足つき性の悪さに辟易した。その部分が改善されれば、もっと乗ることが楽しくなるはずだと考え、シート高を落とすためのトルクロッドを商品化。跨がったままでも出し入れしやすいサイドスタンドも製作する。それも材質や長さ違いの4種類をラインナップし、よりきめ細やかなニーズに応えられるのも、R-style の特色のひとつなのである。「今、構想を練っているのは R 1200 RT 用のエンジンガードです。エンジンを守るだけでなく『こんなのほしかったよ!』と言われるような製品に必ずします」と森下さん。「これからも『そうきたか!!』と、いい意味で期待を裏切られる “僕にしかできへん、思いつかない新しいモノ、予想以上のモノ” を作っていきたいと思っています」

 

R-style を展開するモリヤス・アイアンワークス代表の森下 徹さん。作業スペースには各種の工作機械が置かれており、『工房』といった雰囲気だ。発想を具現化するためのモノ作りに奮闘している。

正規ディーラー、モトラッド大阪中央のセールスマネージャー兼サービスマネージャーの土井 正則さん。想像以上の仕上がりを見せる製品は R-style ならでは、と BMW バイクを扱うプロをも唸らせる。

 

大阪市にある BMW バイクの正規ディーラー、モトラッド大阪中央も R-style の製品を扱う。そのセールス&サービスマネージャーを務める土井 正則さんにお話をうかがった。BMW の “プロ” が認めた R-Style 製品の魅力とは?

 

「R-style さんとのお付き合いの始まりは、当店のお客様の紹介でした。最初は K 1600 GTL のエンジンガード。試作品を持って来られまして、一目見ただけでしっかりした作りの良さが感じられて、強度も高そう。何よりも純正オプションとして設定されているものとは明らかに違う外観になっていて、その点でも大きなアピールポイントになりうるなと思いましたね。それから森下さんはいくつかのパーツを製品化しているんですが、目の付けどころが違うんです。カスタムパーツとしてドレスアップ効果があるのはもちろんですが、それだけじゃありません。むしろ、機能的な部分をしっかり考えて作られているのが、最大の特色ですね」

 

「ウチのほうで『これを作ってくれ』というオーダーは出していません。『ここに、これがあればいいよね』とか、R 1200 GS は『座ったまんまでスタンドが出しにくいよね』といった会話の中から形にしてくる。それも、こっちが思った以上のものに仕上げてくるんですから。ワンオフにも対応してくれるので、頼むことが多いのですが、先日は R 1200 GS のタンデムシートを外して大きな革のボックスを積みたいというお客様がいらっしゃいまして……箱が乗ればいいんだから、鉄工所にお願いしようとも思ったんですが、やはり森下さんに頼んで大正解。考えていなかったボックスの脱着までが可能になっていて、やはり想像以上の仕上がり。当然、オーダーされたお客様は大満足でした。実際に使う立場のユーザーの気持ちとリンク&シンクロしている部分が多いからじゃないかと思いますね。着けるだけでも十分に満足させられる、吊しの状態を自分のものにしていけるパーツではないかと。いわば “実際にバイクに乗るお客様の気持ちをアップさせてくれる”、“より乗りたくなる”、“乗るのが楽しくなる” そんな製品ではないでしょうか」

R-style の製品は、実際に使うユーザーの目線で作られているため、安心してお客様に紹介できますね。装着したお客様は、みなさん快適に BMW を楽しまれています、と土井さんは話す。

PICKUP PRODUCTS

R-style ブランドが展開する
BMW バイク用パーツの世界

R-style では、スリップオンマフラーを中心に R 1200 GS 用パーツを各種販売している。そのいずれもがルックスを向上させるだけでなく、高い機能性を持たされており、装着することによる満足度は極めて高い。K 1600 GTL 用のエンジンガードもラインナップし、今後は新型 R 1200 RT にも展開していくなど、BMW バイク用のパーツを拡充させていくとのことだ。

 

R-style のパーツが装着された R 1200 GS。代表の森下さんは、自らのこのバイクで製品開発を行なっている。

スリップオンタイプのチタンマフラー。形状は異形7角形で、政府認証マフラーのため、車検にもそのままで対応。こちらは鮮やかなヒートカラー。

排気口は上下のデュアル。サイレンサーのシェルとテールピースを結合するサイレンサーバンドも凝った作りだ。

排気の入口側は、輪切りにしたパイプを溶接して構成している。当然のことながら、製造に手間のかかる方式である。

サイレンサーステーは、磨きのかけられたステンレス製。

サイレンサーは、ヒートカラーのほかにチタンそのものの質感を楽しめるつや消しのソリッドカラーをラインナップ。

ラジエターコアガード。二重構造になっており、大きな飛び石は外側のフィンで、小さな虫などは内側のメッシュで進入を防ぐ。

ラジエターコアガードは取り外しが簡単なため、クリーニングも容易だ。

ラジエターコアガードも、マフラー同様にブルーの発色が美しいヒートカラーと、ソリッドをラインナップ。

10ローダウントルクロッド。純正と置き換えるだけで、シート高が約 15mm ダウン。こちらは表面に陽極酸化処理が施されているタイプ。

11ローシートアジャスター。ローダウントルクロッドとのセット販売のみ。トータルで 25mm のシート高ダウンが可能になる。

12ローダウントルクロッドにもソリッドカラーが用意されている。ローダウントルクロッドは単品の設定もあり。

13ハイサイドスタンド。引き起こし時の労力を軽減。また、接地面積が増やされており、地面への “めりこみ” も軽減する。

14長さ違いや乗車状態でスタンドが出しやすいデュアルレバータイプなど、いくつかのタイプがあり、それぞれにチタンヒートカラーとソリッドが用意される。

15ナビゲーションステー。ハンドルホルダーと共締めするタイプで、取り付ける場所や向きによってナビ画面を4つの位置に設定可能。

16K 1600 GTL 用のエンジンガード。エンジンを保護するとともに、フォグランプもガードする。

17K 1600 GTL 用ナビゲーションステー。メーターの視認性やメインキーの操作を妨げない位置に設定。素材はポリッシュ仕上げのステンレス。

MOVIE

BRAND INFORMATION

R-style(モリヤス・アイアンワークス)

住所/大阪府大阪市生野区小路東2-1-21
定休/日曜、祝日
営業/10:00~20:00
Tel/06-6756-7025

本来、『アイアン』は鉄のことだが、手がけているのは鉄からアルミ、ステンレス、チタンと、適材適所。金属の象徴的な意味としてアイアンワークスを名乗る。その発想力には定評があり、フォルムの中に高い機能性を有した製品が得意。小回りが効くことも特色で、ワンオフにも対応している。