VIRGIN BMW | 試乗レビュー写真速報 R1200R/R1200Rクラシック(2010) トピックス

試乗レビュー写真速報 R1200R/R1200Rクラシック(2010)

  • 掲載日/2011年03月25日【トピックス】
  • 取材協力/BMW Motorrad Japan  文/中村 友彦  写真/田中 善介
R1200Rの画像

マルチリフレクター式の丸型ヘッドライトは既存のR1200Rと同様だが、ライトステーやメーターケースの構成を見直すことで、ネイキッドモデルならではの軽快感を獲得している。日本仕様のウィンカーはR1200GSと同じLED式。

ついにDOHCエンジンを採用したロードスター
スポークホイール仕様の“クラシック”も登場

ボクサーツイン搭載車の中では最もオーソドックスなスタイルの「R=ロードスター」シリーズ。その原点をどのモデルと考えるかは人によって見解が分かれるところですが、1995年に登場した R1100R を初代と考えるならば、2011年3月15日から発売が始まった R1200R は4代目のロードスターになります。

このモデルの最大の注目点は、2010年に登場した R1200GS/RT と同様の DOHC エンジンが採用されたことですが、ロードスポーツとしての運動性を高めるために車体各部に改良が施されたことや、スポークホイール仕様の “Classic (クラシック)” が追加されたことも、新しい R1200R ならではの特徴と言えるでしょう。

日本での販売形態は、標準モデルがアクティブラインとハイラインの2本立て、クラシックはハイラインのみ。カラーリングは、標準モデルが、マットメタリック・スモーキーグレー、メタリック・レッドアップル、メタリック・ライトグレーの3種、クラシックはブラック×ホワイトストライプの1種のみとなっています。

フォトTOPICS(写真点数/23枚)

R1200Rの画像
01アルミ製ハンドルバーは、近年の欧州製ネイキッドで定番となりつつあるテーパータイプ。上側が左右連結型となったハンドルクランプや丸→楕円型となったバックミラーも、2011年型R1200Rのための新作パーツだ。
R1200Rの画像
02アナログ式速度/回転計は、従来型ではF800シリーズと同様の上下配置だったものの、2011年型ではオーソドックスな左右配置に変更。エンジンの大幅刷新に伴い、回転計のレッドゾーンは8000→8500rpmに高められている。
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03左右独立式ウインカーを含めたスイッチボックスの構成はBMWならでは。現行R1200RTやS1000RR、K1600GT/GTLには日本車的な新作スイッチが導入されているが、他モデルはこのスイッチが継続採用されている。
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04マグラ製ブレーキ/クラッチマスターシリンダーは、リザーブタンクが白→スモークタイプとなった。2段階に暖かさを調整できるグリップヒータースイッチは、上級仕様であるハイラインのみの装備。
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05従来型の日本仕様にはシート高が770mmとなるローシートが装着されていたのに対して、2011年型は本国と同じSTDシート(800mm)が標準。ただし、クラシックにはシート高が750mmとなるエクストラローシートが採用されている。
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06テールランプは従来型の構成を継承(K1300シリーズと共通のデザイン)。新たに追加されたグラブバーは、上から見ると、B型ともM型ともW型とも受け取れる独特の形状だ。
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07シート下左側には、ヒータージャケットを筆頭とする各種オプションパーツを使用するための電源ソケットが備わっている。
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08伝統のボクサーツインは、昨年型R1200GS・RTに追随する形でついにDOHC化(従来型はSOHC、あるいはハイカムOHVと呼ばれていた)。110psの最高出力や12.2kg-mの最大トルクはR1200GS/RTとまったく同じだ。
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092本のボルトで締結されるシンプルなシリンダーヘッドカバーは、BMW製ボクサーツインにとってはツインカムの証。6速ミッションは全面的な見直しを受けているものの、このパーツも基本的にR1200GS/RTと共通。
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10φ320mmディスク+対向式4Pキャリパーのフロントブレーキは従来型と同様で、前後ブレーキが連動するパーシャリーインテグラルABSの構造も不変(連動するのはフロント→リアのみで、リアは独立して作動する)。
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11リアブレーキはφ265mmディスク+片押し式2Pキャリパー。なおキャリパーのブランドは、フロントがトキコ、リアがブレンボだが、他のR/Kシリーズでは、フロントにもブレンボが採用されるケースがある。
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12DOHCエンジンに次ぐR1200Rのハイライトと言えるのが、フロントサスペンションの設計変更。格段に剛性を高めたボトムクランプやφ35→41mmとなったインナーチューブには、R1200Sで培ったノウハウが投入されているのだ。
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13ボクサーツインならではのフロントサスペンションであるテレレバーは、従来型の構成をそのまま踏襲。Aアーム左側の下部にステアリングダンパーが備わる点も同様だが、ボディカラーはシルバー→ブラックに変更された。
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14リアショックは従来と同様のリンクレスタイプ。調整機構を持たないフロントとは異なり、プリロードと伸び側減衰力を変更することができる。ホイールトラベルは、R1200Rがフロント120・リア140mmで、クラシックはフロント100/リア121mm。
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15熟成が進んだEVOパラレバーの構成も不変。前後ホイールはフロント3.50×17/リア5.50×17というサイズはそのままに、スポークのデザインを従来の星型からK1300シリーズやF800Rなどと共通の放射状に変更している。
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162本のエグゾーストパイプはミッションケース下部で集合して左側のサイレンサーに導かれる。集合部の直後にはキャタライザーとエンンジ回転数に応じて作動する排圧調整用のバタフライバルブを装備。
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17ロードスポーツらしい軽快感を獲得するため、サインレンサーは全長を60mm短縮。サインレンサー内側とリアタイヤのクリアランスはごくわずかで、これはパニアケース装着時を意識した結果だろう。
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18シートを外せばバッテリーとリアショックの油圧式プリロードアジャスターに簡単にアクセスできる。シート下のスペースは決して大きくないが、ETCくらいなら余裕で収まりそうだ。シートベース裏面は他に例を見ない独特の形状。
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19クラシックのガソリンタンクとフロントフェンダーには子持ちラインをあしらったホワイトストライプが描かれる。タンク容量は従来型から不変の18L。
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20金属パーツをブラックやグレーに塗装したR1200Rがシックな印象であるのに対して、クラシックはAアームやリアフレーム、エンジン+ミッション、グラブバーなどをシルバー仕上げとして華やかな雰囲気を演出。
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21クラシックが採用するクロームメッキミラーは、かつてのR1200Cインディペンデントに通ずる意匠で、純正オプションとして購入することが可能。なおクラシックではサイレンサーもメッキ仕上げとなる(R1200Rはブラシ仕上げ)。
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22昔ながらの雰囲気を重視するクラシックでは、すでにGSシリーズで充分な実績を持つクロススポーク(チューブレスタイやの装着が可能)ではなく、あえてチューブタイプのスポークホイールを採用。
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23ローダウンサスペンションの採用によって車高が下がった日本仕様のクラシックは、サイドスタンドも専用設計。手前が長めのR1200R、奥が短めのクラシックだ。
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