VIRGIN BMW | 試乗レビュー写真速報 R1200GS(2013) トピックス

試乗レビュー写真速報 R1200GS(2013)

  • 掲載日/2013年04月23日【トピックス】
  • 取材協力/BMW Motorrad Japan  文/佐川 健太郎  写真/MOTOCOM
R1200GSの画像

GS らしさを継承しつつより現代的に洗練されたフロントマスク。ウインドシールドは右手のダイヤルで調整できるタイプになった。もっとも高くセットした状態では、180 km/h 前後の場合、ヘルメット頭部のノイズレベルは 先代モデルに比べ最大 5dB 低減。

水冷化と電脳化で次世代へと進化を遂げた
「キング・オブ・アドベンチャー」

アドベンチャーツアラーというジャンルを確立した先駆けであり、数ある BMW モトラッドのラインナップの中でも常にベストセラーを続けている R 1200 GS。誕生から 30 年間にわたって排気量拡大や動弁機構の刷新、サスペンションやブレーキシステムの最新化など、絶え間ない進化熟成を重ねてきたビッグ GS が、2013 モデルではついにフルモデルチェンジを果たしました。

まずトピックは、BMW 伝統の水平対向シリンダーを持つ通称“ボクサーエンジン”が、従来の「空油冷」方式を改め、ついに「空水冷」方式を採用したこと。最高出力は従来の 110ps から 125ps へと大幅にアップし、電子制御スロットル「E-Gas」やスリッパー機構付きの湿式クラッチの採用などにより、ドライバビリティもさらに向上しています。フレームも剛性を大幅に高めた新設計となり、フロントテレレバーやリアパラレバーの設計変更され、走行安定性も高まっています。

また、新たに「ライディングモード」が導入されて、ボタン操作ひとつで「RAIN」「ROAD」「DYNAMIC」「ENDURO」「ENDURO PRO」の5つのモード設定が可能で、加えてASC (オート・スタビリティ・コントロール) とインテグラルABS (前後連動タイプ ABS)、ダイナミック ESA (エレクトリック・サスペンション・アジャストメント = 電子調整式サスペンション)、E-gas のスロットルレスポンスまでも最適に変化させることができるなど、走りの幅を広げました。さらに、セミアクティブサスペンションを搭載するなど、最先端の機構が盛り込まれているのが特徴となっています。

よりパワフルに、扱いやすく、ハイテク化で賢くなったニュー R 1200 GS。誰もが認める“キング・オブ・アドベンチャー”。まずはそのディテール部分を解説いたします。

フォトTOPICS(写真点数/17枚)

R1200GSの画像
01計6個の LED ユニットから構成されるヘッドライトは、イグニッション ON でヘッドライトのポジションライトが点灯するウェルカムライト機構を搭載。LED フォグライトを装備している場合は同時に点灯する。
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02ディスプレイエリアを拡大し多機能情報に対応するなど現代的なデザインに一新されたメーターまわり。エコシフト表示やクルーズコントロール用インジケーターも設定され、ツーリングでの使い勝手も向上。
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03右グリップにはライディングモード、グリップヒーター、キルスイッチなどのボタンを配置。グリップヒーターの効きは従来どおり強力だ。
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04左グリップには ABS、ASC、ダイナミック ESA それぞれの設定、およびオンボードコンピュータ操作用スイッチなどが並ぶ。外側のホイールはオプション装備のナビを操作するためのマルチコントローラー。
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05オフロード走行に必須のハンドガードは純正オプションとして設定。ウインドプロテクション効果も高いので高速ツーリングにも効果的だ。
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06フューエルタンクの容量 20 リットル (リザーブ4L) は従来どおりだが、タンク形状、サイドパネルのデザインも含めて全面的にリニューアルされている。
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07特徴的なニュー GS のラジエターシュラウド。従来型と差別化するデザイン面の大きなアクセントになっている。「GS」のロゴもニューデザインに刷新された。
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08エルゴノミクスデザインのライダーシートは 850mm/870mm の2段階に調整できる。ピニオンシートも前後に 30mm 移動可能となり、ライディングポジションの自由度とタンデムでの快適性を向上。グラブバー一体型の大型ラック、リアシートを取り外すと広大な荷台スペースが現れる仕組みも従来どおり。
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09テールエンドのデザインも大きく印象が変わった。テールランプは赤の LED がクリアレンズに収まるタイプ。ウインカーのみ従来型を踏襲。
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10左右のラジエターが水冷エンジンである証。冷却比率は従来の「油冷 22%:空冷 78%」から「水冷 35%:空冷 65%」に変更されている。
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11ブレーキはパーシャリータイプのインテグラル ABS を搭載。フロントのφ305㎜ のダブルフローティングディスクは従来どおりだが、キャリパーはブレンボ製モノブロックタイプにグレードアップ。ピストン径やマスターシリンダー径も変更されている。
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12完全新設計のエンジンは燃焼室周辺にウォータージャケットを配した空水冷タイプとなった。インジェクターを上部、排気口を下部に配置したバーチカルフローを新採用し、吸気効率アップと足元スペースに余裕を確保。最高出力は従来型の 110ps から 125ps へと大幅にアップ。
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13新設計のフレームはフロントとリアの2セクションで構成。メインフレームは一体型となりねじり剛性を著しく強化。フロントテレレバーおよびリアパラレバーの設計変更と合わせてスタビリティも大きく向上した。
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14サスペンションはザックス製。ライディングモードに応じて、伸び側・圧側のダンピング調整およびプリロード調整 (リヤ側のみ) を行うダイナミック ESA を搭載。走行条件や操作に応じて自動でダンピング調整を行うセミアクティブサス機能も今回初めて搭載された。
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15マフラーの取り回しが従来とは逆の右出しに変更。サイレンサーもエンドキャップが別体となり、より細身で洗練されたデザインとなった。
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16EVO パラレバーも従来と逆の左側片持ちタイプとなった。ドライブシャフトを兼ねるスイングアームも 52mm 延長されてトラクション性能を向上。
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17試乗車はオプションのクロススポークホイール仕様で、スタンダードモデルはキャストホイールが標準装備となる。リアディスク径は 265mm から 276mm に大径化され制動力をアップ。
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