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GSで遊ぶ!「第4回ジャパンGSチャレンジ2009 in 浅間 イベントレポート」
Text / Zensuke TANAKA  Photo / VIRGIN BMW.com x BMW BIKES 取材協力 / BMW Motorrad Japan  掲載日 / 2009年06月10日

身の丈レベルで思う存分走らせるまるで「GS」感謝祭のようなもの

ここは長野県と群馬県の境にある『浅間火山レース跡地』の一角。なにやら新旧GSに加えBMWのモロクロスマシンまで一列に並んでいる。そう、これからこの人たちは、かつて日本のバイク文化を大いに盛り上げた浅間火山レース跡地で、自分たちのGSを目いっぱい走らせてやろうと待ち構えているのだ。

 

今年で4回目を迎えたメーカー主催の一大イベント『ジャパンGSチャレンジ2009』は、2006年夏、静岡県で初回開催。以降2008年より長野県は嬬恋村の浅間山周辺に場所を移し、オフロードバイクであればメーカーも限定しないというフトコロの深いスタンスで、他メーカーのビッグオフファンをも巻き込みながら多くのGSユーザーの間で定着している。

 

年式の新旧を問わず、ここに来ればたくさんのGSを見ることができる。土の上を豪快に、浅間の自然の中を爽快に駆け抜けていくGSたちの姿は圧巻の一言。日本でこれだけ多くのGSが集まるのを見るのは、このとき以外にないだろう。ムズカシイことは考えなくていい。ただ、GSで遊ぶ。それでいいのだ!

 

見どころ、というよりはむしろ走りどころを愉しもう

いつもと違う感触を味わいたい

『浅間フリーラン』では誰でも思う存分オフロードを愉しめる。

これだけ広いスペースだと気分も爽快。でも油断は禁物!
『トライコース』に果敢にチャレンジ!G450Xなら余裕でしょう!
フカフカな火山灰の丘にアドベンチャーでチャレンジ! 豪快です…。
テールスライドさせながら進入! 巧みに切り返して逆コーナーへ。流石ベテラン。

 

『浅間フリーラン』
自分にチャレンジ!

GSに乗っていながらオフロードとは無縁、もしくは行きたいという気持ちはあっても第一歩を踏み出せない…そんなオフロードビギナーは多いのではないだろうか? 逆に自分のGSで思いっきりオフロードを走りたい! という欲求不満のユーザーもきっと少なくないはず。

普段はオンロードツーリングばかりだけれど、年に一度はオフロードにチャレンジできる場として、ここでは浅間火山レース跡地の一部を解放している。今年は程よく地面が湿り、後続車はタイヤが巻き上げる火山灰の埃に視界を遮られることなく、ライディングを愉しんでいた。

ノーマルタイヤ&オフロードビギナーでも走れるやさしいルートでは、いかにも「オフロードは今日が初めてです!」というユーザーの姿が多く、アスファルトとは違う感触にビビリながらも、なぜか頬は緩みっぱなしという表情が見られた。また、フカフカの火山灰の丘やジグザグの狭路を走るトライエリアもあり、自分のレベルに応じて、思う存分GSを走らせていた。

『スキルチャレンジ』決勝会場。順番を待っている時間が一番緊張するのでは…。

いきなりヌタヌタの溝の中を走る。ここでつまずく車輌もけっこうあった。
ツーリングタイヤでチャレンジとは…。見ての通りツルツルと空回り、でも無事完走。
コース中盤の丸太越え。HP2エンデューロでも草地は辛そうです。クラス優勝おめでとう!
最後は下りながらの1本橋。気が緩むとあっさり落ちる。

 

巨躯を繰るのはラクじゃない
『スキルチャレンジ』で腕試し

アクセル全開で突っ走るも気持ち良いものだが、この『スキルチャレンジ』は、狭いエリアに設けられたいくつかの障害をクリアしながら、スタートからゴールまでのタイムを競うゲーム感覚のテクニカルなプログラムだ。足つきや転倒、パイロンタッチなどがペナルティとなる…が、そんな細かいことはあまり関係ないかもしれない。ただでさえ大きくて重いGSを駆り、足場の悪いところで障害をクリアするのはヒジョーに難しく、完走できただけでも大きな達成感が得られるのだから。転倒なんて当たり前で、見ている方もハラハラドキドキしながら一緒に愉しめる、そこがオモシロイ。

 

競技はモデル別に5つのクラスに分けられ、予選となる第1ステージは浅間火山レース跡地の火山灰セクション。そこで上位に残ったライダーが、今度は嬬恋村キャンプサイトのすぐ脇に設けられた草原セクションで決勝となる。どちらもGSで走りたいとは思えないフィールドだ。

参加者は自分の腕試しで競技性を愉しみ、観客側はGSの豪快な走りに思わず拍手してしまう。ある意味“M 的”なチャレンジで、アトラクションとして大いに盛り上がっていた。

いつもと違う景色の中を走りたい

緑のトンネルの中を抜ける。やっぱりGSは自然が似合う。空気も美味い!

と、思いきやこんなワインディングも。浅間の雄大な景色の中を縫うように走る。
森を抜けるとダートのストレート!ここはアクセルを開けたくなる。
レースじゃないからマイペースで。なにかあってもお互いに助け合えるから安心。
どっちの道だっけ? 迷ったとしてもこんなに清清しい景色の中なら焦りも無い。

 

ゲーム感覚で走る
『コマ図ツーリング』

GSチャレンジのオモシロさは、なにもオフロード走行だけではない。浅間の自然の中を、空気と景色を愉しみながらまったりとクルーズできる、オススメのツーリングルートも走れるのだ。参加当日に受付でルートマップを渡されるのだが、このマップはコマ図になっており、ゴールするまでどこをどう走っているのか分からないようになっている。しかもそのルートには林道のダートセクションも含まれ、オンロードとオフロードの両方を走るように設定されている。

 

普段のツーリングでは目的地とそこへ至るまでのルートを事前に調べて行くものだが、このコマ図ツーリングはルート不明のまま、コマ図をひとつひとつチェックしながら進み、競い合うでもなく、自分のペースでのんびりと走るもの。グループで走るもよし、個人で走るもよし、いつもと違ったツーリングを愉しめるのだ。

いつもと違う雰囲気を体感したい

天気良ければ万事オーケー。青々とした緑の中で過ごすキャンプは最高だ。

テント脇まで乗り入れ可能なのがウレシイところ。地面も締まっているので安心。
これほど自然の緑とテントが似合うバイクも珍しい。
停めるにも泊まるにもスペースは十分。グループで来ても大丈夫。
すっかり晴れ渡った最終日。暑くもなく寒くもなく、空も敷地も広くて気持ちが良い。

 

GS濃度が極めて高い
嬬恋の『キャンプサイト』

GSチャレンジの期間中、参加者は1泊2日、もしくは2泊3日で、カンパーニャ嬬恋村キャンプ場でゆったりとした時間を過ごすことが出来る。昼間は走って、夜はキャンプ。共通のアソビ感覚をもって集まった者同士だから、1人で参加しても不安はない。

 

キャンプサイトはクルマ、バイクの乗り入れが可能なので、テントの傍らにGSを置いてアルコールを嗜む、なんて贅沢なこともできてしまう。普段、自分でこういったベストプレイスを探す時間の無い人や、そもそもキャンプツーリングの経験も少ない、というGSユーザーにとって、GSチャレンジはうってつけの機会なのだ。

 

夜にもなると、1人で静かに過ごす人や、灯りを囲んでワイワイとGS談義に花を咲かせる人たちなど、GSという共通のファクターでつながっている人たちが、同じ場所で各々好きな時間を過ごしている。とても素敵な空間であり、一種独特の雰囲気を漂わせていた。

オフロードタイヤ

いくらオンロードを走ることが多いとは言え、オフロード走行には専用タイヤの方が断然愉しいに決まっている。GSのようなビッグオフバイクには、それ相応のタイヤが各メーカーからラインナップされているので要チェック。写真はロングツーリング用エンデューロタイヤのメッツラー社製『KAROO』。

ボディプロテクション

もしもに備えてプロテクションの装備は必須。ツーリングメインで楽しむのであればウェアに内蔵されているもので十分だが、『浅間フリーラン』や『スキルチャレンジ』で遊ぶなら、スペックの高いしっかりしたものもを選びたい。写真はBMW純正の『ネックブレースシステム』を装着した例。

マップホルダー

コマ図ツーリングに、あると便利な『コマ図ケース』。出発地点から次のポイントまでの距離と情報を簡単な図で表してある。メーターで距離をチェックしつつ、ポイントを通過したら巻き上げて次のポイントを表示させる。本格的なラリー用(電動)とまではいかなくても、自作で安く作成することもできる。(BMW BIKWS Vol.38参照)

GSで遊ぶ!「第4回ジャパンGSチャレンジ2009 in 浅間 イベントレポート」

参加形態は人それぞれなのに誰もが愉しめる不思議な空間

GSチャレンジにはどこか不思議な雰囲気がある。まず、GSと謳っておきながら参加モデルを限定していないため、他メーカーのモデルも混在しているところ。しかも違和感が無い。普通、自分が乗っているバイク以外のメーカーイベントに参加したいと思うだろうか? また、浅間フリーランやスキルチャレンジ、林道ダートツーリングなど、オフロードを遊ぶコンテンツがメインに含まれていながら、あまり“土臭く”ない。さらに、目を三角にして、エンデューロレースと勘違いしたような人たちも見られない。

 

どことなくまったりとした空気が流れていて、誰も焦っている様子は無く、冷めた目でオフロードビギナーを見るような人もいない。初回開催から毎年イベントの様子を見てきたが、この雰囲気は一種独特なものだ。BMWというブランドイメージがそうさせているのか、主催者側の意図が働いているのかはわからないが、これだけ多くのライダーが集まって、それぞれがマイペースで愉しめるのはとても良いことだ。GSチャレンジのオモシロイところとは何なのか? 実際の参加者に聞いてみることにしよう。

 

参加者に聞いてみましたGSチャレンジのオモシロさって?

キャンプはあまりしないので、15年間モノのテントは未だ現役。

 

2008年も参加し、たまたまスキルチャレンジで2位に入賞したという、大阪から参加のkぞーさん。普段はツーリングで温泉と美味いメシを求めて走り、フィールドはもっぱらオンロードだとか。

「林道アタックをしようとは思わないけど、そのダートの先に温泉があれば躊躇せず走りますね。ここまでの道中は往復とも1人ですが、知り合いが何人か来ているので現地集合みたいなもんです。このイベントは、当たり前だけどGSばっかりで、なんだか特別な空間・独特な気がします。GSの愉しむフィールドは、年式が違えど同じなんですよね。そう言えば、ツーリングルートが昨年と同じで、しかも短くなっていたのにはちょっとがっかりですが、イベントの後のビールがまた美味いです。」

今年もスキルチャレンジに参戦し、決勝に残ったkぞーさん。昨年の雪辱なるか!?

え~、結果は4バルブGSクラス3位入賞! また来年チャレンジしてください。

往復は1人だけど、現地ではセントラルオートそごうの仲間と合流してツーリング。

 

キャンプツーリング好きの中新さんは名古屋からの参加です。

「GSチャレンジはオフロードを走る良い機会ですね。このGSを購入したセントラルオートそごうの仲間が参加すると聞いて、現地で合流しました。1人でオフロードを走るのは不安ですからね。これまで初回開催の2006年から2007年と参加していますが、みんなが来られなかった2008年だけ参加していないんですよ。」

普段はオンロードのツーリングがメインで、このイベントでも積極的にオフロードを走るというよりは、むしろ仲間と走るためのきっかけとしてやってきた様子。GSチャレンジはオフロードを走るというだけではなく、コマ図ルートマップを使ったゲーム感覚のツーリングがまた面白いのだとか。

車体には今でも、参加した年のGSチャレンジのステッカーが貼ってある。

GSチャレンジは、林道を走る良いきっかけになっている。

気心の知れた仲間と参加。GSチャレンジは愛媛からツーリングに来る良い機会に。

 

こちらは四国の正規ディーラープラッツ愛媛のスタッフ、仙波さん(写真左)が引率するツーリング仲間、総勢10名で参加(写真では1人足りませんが)。

「こういう機会がないと、四国からこっちまで走りにくることがありませんからね。みなさん普段から一緒にツーリングを愉しまれているお客さんです。イベントとしてはコマ図ツーリングとか、今年は浅間フリーランがあってとてもイイですね。また、1日中走り回って、その後キャンプサイトでゆっくりとするのが愉しいんですよ。それもGSチャレンジの愉しさの一部だと思います。」

キャンプサイトでは大きなイベント用テントを広げ、その中で呑んだり食べたりという時間を過ごしている。1人でも多くのユーザーに愉しんでもらうには、スタッフも一緒になって遊ぶことが大事なのだ!

最後尾には仙波さんが走り、一緒に愉しみながらお客さんをサポートする。

シングルエンジンのG650Xチャレンジはトランポでまとめて搬送。

メーカーを限定しないのがGSチャレンジの良いところ。

 

GSチャレンジ初参加のじゅんじゅんさん。身長152cmという小柄な体格に合った250ccのトレールバイクで、千葉県からやって来ました。

「じつは昨年のGSチャレンジの様子を誌面で見て、いいなぁって思ったのがきっかけなんです。でもGSって大きくて重たいし、実際に乗っている人たちはみんなすごいと思います。たまたまこのトレールバイクを購入したのですが、知人の小林夕里子さん(ライター・R80G/S所有)が参加すると聞いて、一緒に行こうって決めました。金曜の晩からキャンプしていたんですが、ご近所の“BMWユーザーの人”がマップホルダーを貸してくれたんです。しかも設置までしてくれて、とても助かりました。BMWに乗っている人は“いい人”です(いまのところ)!」

キャンプサイトで見ず知らずのBMWユーザーに設置してもらったマップホルダー。

GSチャレンジ初転倒でついた土はそのまま。その下のステッカーは一緒に走ってくれた“コバユリ”オリジナル。どちらも良い記念なのです。

結局のところGSチャレンジの醍醐味は『GSで遊ぶ!』ことに尽きるのだ

毎年6月第1週目の週末に開催されるジャパンGSチャレンジ。今年は275名のGSユーザーが思いっきり走り、遊び、愉しんだ。そのフィールドを4年にわたって作り上げたメーカーの努力は、2輪業界全体にとっても非常に有意義なものだと思う。またそのメーカーを影で支え、地元住民の理解を得るために尽力したイベント運営のスタッフたち。GSチャレンジはたくさんの人たちに支えられ、無事4回目を終えることが出来た。

海外メーカーで、しかもGSシリーズという単一モデルを主体としたこの愉しいイベントが、今後はメーカー、地域、ユーザーという関係を発展させ、メーカー主導のイベントから、日本の2輪文化の一部として定着して欲しいと思う。

 

来年の開催については未定だが、今年と同様、もしくはそれ以上のイベントとして盛り上がることを期待している。

 

 

木漏れ陽が眩しい緑のトンネルをトレッキング。森の空気が清々しい。

HP2エンデューロに乗るベテランライダー。まだまだ余裕の笑顔。

これもデカイ! 同じ“アドベンチャー”の名を冠するKTMの巨艦だ。

ゴール手前の下り一本橋! ニーグリップが利いてます。

高原の夜は冷える。キャンプファイヤーの周りには自然と人が集まる。

2バルブGSクラスでは1位が辞退し、繰り上げで4位の方を3位に。

BMWと言えばメッツラー。昔からメーカー同士のつながりも深い。

 

トンネルを抜けるとそこは…あいにくの曇り空ナリ。

先が見えていればこんな下り急勾配も怖くない。しっかり腰を引いてますね。

スピードもアクセルも抑え気味がポイント。障害をクリアしながらタイムを競う。

たくさん走って遊んだ後は腹も減る。カレーはあっという間にズンドウから胃袋へ。

神奈川県平塚市のディーラーモトラッドのみなさん。

4バルブGSクラス。ある意味“本当のチャレンジャー”たちです。

カスタムペイントのプロショップGlantzのブースでは、フリーハンドのペイントも。

 

『スキルチャレンジ』予選。スタートからいきなり急降下さらに右へターン!

BMWモトラッドジャパンのディレクターも、ユーザーと一緒にファンライド。

決勝進出の新旧GSとその他モデルたち。

夜のお楽しみ、ディナーはオープンエリアで。地元食材を使った料理が並ぶ。

モトラッド横浜のみなさん。店長自らHP2エンデューロでスキルチャレンジに参戦。

F800GSにキャンプ道具を積載した姿も絵になります。かなり“奥”まで行けそう。

初日とはうってかわって、最高の天気のとなった最終日。こんな良い景色だったのね。

 

難易度の高い障害にチャレンジ。巨躯を操る姿は見ているほうもドキドキする。

「BMWトKTMハ、ナカヨシデス!」とはディレクターのお言葉。

2バルブGSクラス。しっかりリアにトラクションをかけてフロントアップ。

ディナーのメインディッシュはカレー! 異様に美味かった…。

モトラッド阪神のみなさん。kぞーさんの健闘にカンパーイ!

小柄な体格でHP2エンデューロを駆る、ベテランライダーの笑顔。


交通量の少ないルート設定でコマ図ツーリングを愉しむ。

 

『浅間フリーラン』はビッグオフを走らせる絶好のフィールド。

『スキルチャレンジ』決勝。ヌタヌタの溝を抜けたら逆バンクを浮上!

丸太越え失敗…。こうなると“亀の子”状態で前にも後ろにも動けません。

お肉を焼いてくれた地元のムスメさん。スマイル0円。カワイイです。

F&Gクラスの表彰。今年も素晴らしい走りを見せてくれました。

鈴鹿で高品質なBMW専用パーツを創出する、ササキスポーツクラブも出店。

また来年会いましょう!