VIRGIN BMW | 真夏の白馬へ。第7回バイカーミーティング 2010 イベントレポート 特集記事&最新情報

真夏の白馬へ。「第7回バイカーミーティング 20101 in 白馬 イベントレポート」
取材協力 / BMW Motorrad Japan Text / Zensuke TANAKA  Photo / VIRGIN BMW.com × BMW BIKES  掲載日 / 2010年08月13日

もはや夏のモーターサイクルイベントとして定着

2004年に北海道で第1回目を開催し、2回目以降は長野県の白馬村に会場を移して年々訪れるライダーを増やしてきた『 BMW Motorrad Bikermeeting 』は、今年で7回目を数える恒例のビッグイベントへと成長した。開催期間中は天候にも恵まれ、3,133名もの来場者で賑わい、様々なアトラクションと人気プログラムに、参加者たちは各々自由な時間を過ごしていた。参加車輌は BMW Motorrad に限定しないため、ユーザー層も様々。そんなメーカーイベントの様子をレポートしよう。

見ているだけでも気持ちイイ

BMW Motorrad の展示エリアに置かれたコンセプト・シックス。2009年11月のミラノショーでお披露目され、2010年7月に東京、そして白馬へとやってきた。

意外な光景。BMW Motorrad ライダートレーニング公認インストラクターの山田純さんと(ハスクバーナ TE250 に跨る)齋藤栄治さんが、MV AGUSTA Japan (ハスクバーナの輸入元)広報担当の方と談笑中。
目の前のランプ(ジャンプ台)から次々とモトクロスバイクが飛び出し、宙を舞い、華麗なトリックが披露された。観客からは拍手とため息、声援と笑顔が絶えない見事なパフォーマンスを見せてくれた。
ナイトパーティのステージ上では、デイビッド・ロブ氏により BMW Motorrad のデザインコンセプトに関するトークショーが行われた。
バーンナウトで一気に会場の空気を掴んだのは、S1000RR 鈴鹿8耐マシンに跨る戸田隆選手。そう言えば昨年も同じ白馬のバイカーミーティングで、S1000RR 開発マネージャーのヨセフ・メヒラー氏が来日し、報道陣の前で綺麗な円を描いてくれたっけ。

 

今年の白馬は
サプライズがいっぱい…?

今年の白馬は例年に無く賑やかな印象だった。その理由はいくつかあるが、まずこの日のためにドイツ本国から運ばれてきた革新的なコンセプト・モデル『 BMW Motorrad Concept 6 (コンセプト・シックス)』の展示がメイントピックスと言えるだろう。同時に BMW Motorrad デザイン部門統括責任者である BMW デザイン・スタジオ所長のデイビッド・ロブ氏も来日し、ナイトパーティのステージ上でプレゼンテーションを行った。

 

近年 BMW グループの傘下となった Husqvarna (ハスクバーナ)の出展もじつに新鮮で、BMW Motorard とは対極にある生粋のレーシング・マシンを前に、参加者の多くはやや引き気味の様子。さらに『フリースタイル・モトクロス・ショー』では4名のプロライダーがモトクロスバイクと共に宙を舞い、華麗なトリックと痛快なパフォーマンスで観客を大いに魅了した。

 

そして鈴鹿8耐に S1000RR で参戦し、18位完走を成し遂げたチームのレポート&トークショーも、ナイトパーティを大いに盛り上げてくれた。今年の白馬は BMW Motorrad のイメージをよりダイナミックでエネルギッシュにするものだった。

参加すればもっと気持ちイイ

Hakuba 47 周辺の試乗ルートは信号も交通量も少なく快適。

『場内ショートコース試乗会』には F800R / S / ST のほか、ハスクバーナのスーパーモタードマシン SM250R / SM450R も用意された。
山岳コースはゲレンデの頂上まで登ることが出来る。そこから眺める景色と爽やかな空気は一度は味わっておくべき。試乗車に乗れなくても自分のバイクで走ることも出来る。今年はハスクバーナの TE250 も試乗車に加わった。
スタート地点からは上のゴールが見えないくらい急な斜面を登って行く。
見た目も豪快な『白馬豚の丸焼き』は毎年長蛇の列が出来るほどの人気。

 

実際に走る、見る、味わう!?
毎年来ても飽きない理由

すでに恒例となっている人気プログラムは絶対に抑えたいところ。会場へ辿り着いて総合受付を済ませたら、真っ先に『フルラインアップ大試乗会』の受付へ走るべし。バイカーミーティングでは現行モデルを全て揃えており、最寄のディーラーに置いていない試乗車も、ココへ来れば確実に乗ることが出来る。しかし定員枠があるので早い者勝ち。Hakuba47 周辺の快走ルートから、会場内に設けられたショートコース、それに GS でダートを走りたいという人のためにゲレンデの作業道路を試乗ルートに設定した本格派山岳コースもある。この GS 試乗がまた大人気で、毎年午前中には定員一杯で受付終了となってしまう。

 

『白馬豚の丸焼き』もバイカーミーティングの名物となっている。午前中から炭火でじっくり焼かれた豚が、お昼過ぎに切り分けられ、無料で配られる。

 

そしてメインイベントのひとつが『ヒルクライムコンテスト』だ。ただゲレンデを真っ直ぐ登っていくだけだが、草の茂った急斜面は思うように進めない。デカイ GS がなんとか登っていく姿には拍手と声援を贈りたくなる。

ただノンビリ過ごせるのも気持ちイイ

新旧 BMW はもちろんのこと、国産、海外メーカーがいろいろ集まる。

『信州そば早食いコンテスト』の参加は有料。本気で早食いする人もいれば、フツーにお食事ペースの参加者も。
子供連れにはコレでしょう。親子で楽しむミニ SL コーナー。
キャンプサイトにバイクとテントを置いたら、あとは呑んで寝るだけ。
ナイトパーティの始まりを告げる『白馬村の歓迎太鼓』で徐々に夜が更けてゆく。

 

出入りは自由
参加も無料!

バイカーミーティングには誰でも楽しめる空間が用意されている。開催期間中は様々なプログラムが進行しているので、参加したいところに的を絞って、あとはノンビリ過ごせばいい。参加車輌もメーカーを問わず、駐車場にはいろいろなバイクが並び、それを見ているだけでも楽しめるもの。

 

バイク乗り入れ可能なキャンプスペースは、自前のキャンプ道具を持っていなくても、事前申し込みでレンタルが可能。もともと未舗装の駐車場を区切っているだけなので快適な地面ではないが、そこはマットでカバーしよう(必須)。テントを設営したら楽な格好に着替え、真っ昼間からドイツビールを味わうのも最高に気持ちイイもの。

 

ミニ SL や熱気球に乗るものいいし、『信州そば早食いコンテスト』をランチ代わりにしてもいい。足が疲れたら『足裏マッサージコーナー』もある。地元の夏野菜をかじりつつ、会場傍の清流で水遊びをするのもいいだろう。バイカーミーティングは、自然の中で過ごす夏のリフレッシュ・タイムとして、気軽に参加すればいいのだ。

今年は最高の天候に恵まれ、いかにも夏らしい暑い陽射しと山間の爽やかな風に誘われ、たくさんのライダーがここ Hakuba47 に訪れました。

ハスクバーナのエンデューロモデル TE250 も用意されました。が…GS で言うところのエンデューロとはちょっと違って、耐久やモトクロスなど、レーサーとしてのエンデューロマシンに乗るには、いつもの感覚だとすぐエンストしてしまうんですねー。

ハイ出ました、イバオ(左)とナギオ(右)です。ハスクバーナの集まるところこの2人(1人と1頭?)の姿アリ。ちなみにライディングの腕前は国際級です。メーカーオフィシャルのキャラクターではありませんので、あしからず。

炭火でじっくり焼いた豚を豪快に切り分けていきます。あぁ~(ヨダレ)。

お、ウラル? かっこいいですね~。

歴代 GS も展示。こうやって見ると GS シリーズの辿ってきた道のりが理解出来ます。

最新型の R1200GS Adventure (DOHC) は ASC を利かせた状態で挑戦。ボボ、ボボ、ボボ…と、リアホイールが空転しないようエンジンの回転を電子的にカットしながらジワジワと登って行きました。一度立ち止まってしまったら発進困難ですが、この安全機能はとても有効です。

BMW Motorrad Japan ディレクターのラルフ・ライナート氏は日本語でご挨拶。ナイトパーティーの始まりです。日本語は相当上達されましたね。

暗い夜空に突如浮かび上がった熱気球、幻想的ですね。『熱気球体験コーナー』は有料です。

ファンサービスに応える高田速人選手。この子も将来はサーキットを駆け抜けるのでしょうか…。

ヨシムラジャパンのブースには S1000RR 専用パーツを装着した展示車輌が! BMW とヨシムラの意外な関係は、何か今後に期待を感じさせてくれます。

プラッツ愛媛のブースにはサイドカープロショップ ABEZ(エイベッツ)オリジナルの BMW サイドカーが展示されています。

 

毎年大人気の『フルラインナップ大試乗会』では、信号も少なく見晴らしの良い快走路を最新モデルで走ることが出来ます。引率は BMOJ のみなさんです。

『本格派山岳コース GS 試乗会』も毎年超人気のプログラム。受け付け開始後あっという間に定員に達してしまいます。今年乗れなかった人は来年頑張りましょう(笑)。

今年のメインアトラクション『フリースタイルモトクロスショー』では、駐車スペースのど真ん中にジャンプ台が設置され、4台のモトクロスマシンが迫力のスーパージャンプを見せてくれました。

豚を待つ行列(最前列より撮影)。

『BMW Motorrad ニューモデル&ライダーエクイップメント展示』では、実際に跨ったり試着したり、全てのアイテムに触れることが出来ます。MINI の展示もありました。

2010年、台数限定で30周年特別仕様の GS モデルが登場。

こちらのアドベンチャーはフルパニア! なんでもリアにトラクションがかかって登り易いのだとか…。

最高責任者の気さくなキャラクターに会場は大喜び。

『 Bikermeeting 大ビンゴ大会』で夜の宴会はさらにエキサイト。

鈴鹿サーキットのお膝元で高品質な BMW Motorrad 専用のオリジナルパーツを創出するササキスポーツクラブのブース。GS から F、K、S1000RR まで、専用パーツを装着した車輌が展示されていました。

レーシングからツーリングまで、幅広くライダーをサポートするクシタニのブース。鈴鹿8耐では鮮やかなホワイトのレーシングスーツが見事に完走しましたね。

トーヨー産業のブースでは、モーターサイクル用インターコムの interphone や、BMW ディーラーでも見かけるようになった SW-MOTECH のバッグ類を展示。

 

走行時間はせいぜい15~20分程度ですが、このロケーションだったら十分贅沢なのでは…?

試乗ルートはゲレンデ整備用の車輌が通る作業道路で、大部分が固く締まった砂利路面です。ところにより深い砂利や激しいミゾもありますが、デュアルパーパスタイヤでも十分走行可能。頂上まで行くと爽快な景色を眺めることが出来ますよ!

多彩なトリックで観客を魅了します。バイクって飛ぶんですね…。

飲食コーナーではドイツソーセージやドイツビール、そして直径25cmの巨大な Bikermeeting バーガーも、このイベントのために用意されたスペシャルメニューです。

イベントTシャツは毎年違うデザインなので、コレクションするのもいいですね。バージンBMWのために読者プレゼントをご提供いただきました!

毎年恒例の最もヒートアップするイベントと言えば『ヒルクライムコンテスト』でしょう。今年はその盛り上げ役にイバオとナギオが買って出てくれました。(視界が狭そうですが)ハスクバーナを駆り余裕のヒルクライムで場を暖めてくれました。

G450X は余裕の走り。調子に乗ってスロットルを開け過ぎると簡単に振り落とされるので、そこは慎重に…。

ステージ上には話題の直列6気筒エンジン搭載マシン『 Concept 6 』が登場。このままの姿で発売されたら思わず“買い”に走ってしまいそうなくらい、前衛的、独創的で魅力溢れるデザインです(個人的に)。

タダで豪華賞品が貰えるとなれば当然ですね。

ワイバンでおなじみ R's Gear (アールズギア)も出展。当日は自ら乗って走って BMW に適したパーツ開発を行う樋渡代表が直接来場者とのコミュニケーションをとっていました。アクティブコンフォートブランドは一見の価値アリです。

ブラックとオレンジのカラーリングが印象的なコンチネンタルのブース。スポーツツーリングラジアルタイヤのニューモデル、ContiRoad ATTACK 2 がワンセットのみ展示されていました。

株式会社プロトでは、人気の REV'IT! や疲労軽減効果のあるTTアンダーのほか、HEPCO & BECKER のツアーケースなどツーリングアイテムを多数展示。

 

一方『場内ショートコース試乗会』では、ヘルメットとグローブも貸し出してくれる体験版です。ン? 見慣れない後姿が…試乗車には Husqvarna(ハスクバーナ)のスーパーモタードマシン、SM250R と SM450R も用意されました。

軽量ハイパワーのハスクだったら遊びながら走行出来ますね。生粋のファンビークルに乗って、楽しそうなサムアップを頂きました。

見事なパフォーマンスを見せてくれた4人のライダーには盛大な拍手が贈られました。みんなが手を挙げているのは“BANZAI”三唱をしているからです。

BMW BIKES もブース出展しました。15:00からのヒミツ集会ではブース前にたくさんの人だかり。ジャンケン大会の様子です。

FLAT では毎年来場者のための休憩スペースを設けています。今年はその横に外装フルカーボンの HP2 Sport が! もちろん Tras 制作です。これを見たロブ氏は「Crazy…」(ここまでやるとは!という意味でしょう)のコメント。F800R にもアンダーカウルなどが装着されています。

旧 OHV-GS のヒルクライム。淡々と登り続けて危なげのない走りで見事にゴール。

お約束のリタイヤシーンには観客から声援が贈られます。来年“も”ガンバレ!

『 David Robb トークショー』では、コンセプト6の発表に合わせてドイツから来日された、BMW Motorrad デザインのトップであるデイビッド・ロブ氏がオンステージ。BMW Motorrad のデザインコンセプトについて語ってくれました。

2日目の朝は『全員集合! Bikermeeting 記念撮影会』です。

モトラッドアルファ(新潟)のブースでは、ライダーエクイップメントの販売、お買い得なセール品も多数並べられていました。

株式会社ダッツのブースでは、輸入パーツやドーケンのオリジナル用品が紹介されていました。展示車輌の R1200GS には、ESA に対応した Wilbers 製フロントサスペンションが装着されています。

おなじみメッツラータイヤのブースには、タイヤにキビシイ目を持つBMWユーザーがいろいろと突っ込みを入れていました。

 

今年の白馬には BMW グループ傘下となったイタリアのモーターサイクル、Husqvarna(ハスクバーナ)も仲間入り。ハスクバーナは純血レーサーを造るメーカーです。市販モデルと言えども扱いには作法があるので、すんなり発進出来る人は少なかったようですね。

あ、コケタ、でも大丈夫。自分でリカバリー出来なくてもインストラクターがサポートしてくれます。ダート走行を体験したいという人にはうってつけのプログラムですね。ちなみに毎年このヘアピンカーブで何人かコケます。

『白馬豚の丸焼き』は絶~っ対に!外せないもの。すでに白馬バイカーミーティングの名物になっていますね。

ヒミツ集会の最中にミニ SL が通ります。なぜか拍手。

GS 30周年を記念して、6/1~7/15の期間にフォトコンテストへ応募された作品の中から、とくに素晴らしい10作品が展示されていました。

今となっては貴重な F650GS DAKAR も軽々と登頂。ダートから高速道路まで、守備範囲の広いビッグオフマシンです。

『ヒルクライムコンテスト』の次はバーベキュー! 会場には“野菜売りの少女”も(カワイイです)。

続いてステージに上がったのは、鈴鹿8耐に S1000RR で参戦し、18位という見事な結果を残した【Tras & G-TRIBE + 8810R 】チームの面々。武藤監督の MC で『鈴鹿8耐レポート&トークショー』は大盛り上がりでした。レースの模様はカーボン職人【Tras】新田の「S1000RR“鈴鹿8耐”参戦記」をチェック!

【Tras & G-TRIBE + 8810R 】チームも白馬にやってきました。展示ブースは鈴鹿サーキットのピットを再現した演出です。

広岡自動車研究所(長野)のブースには、例年通り純正のライダーエクイップメントや掘り出しモノ、お買い得商品が並びます。

こちらはサインハウスとモトラッド湘南の共同ブース。サインハウスで取り扱いのバイク用品を装着した車輌を展示。

鈴鹿8耐仕様の S1000RR に跨るロブ氏を中心に記念撮影。ハスクバーナの参加も新鮮ですが、今年は例年にも増して賑やかな印象を受けました。来年ももっと盛り上がりましょう!