


キャブレター全盛の時代から、効率向上やパワーアップアイテムを得意とし、商品開発を続けてきたダイノジェット社。現在はインジェクションコントローラーのパワーコマンダーを製造し、多くのライダーから高い評価を得ているという。
実はとても半信半疑
私は昔からこの手の気化器チューン商品は結構好きなほうだ。しかしそれはキャブレター時代の話で、エアクリーナーやマフラー交換に伴うセッティング出しのためということがほとんど。それにBMWの場合、マフラーを交換するオーナーが少ないし、そもそも現行型はインジェクションだからという理由で興味は薄れていた。しかし「パワーコマンダーを装着すれば、SOHCモデルでもDOHCのようなフィーリングに変わるのですよ」というオートハウスアツの川浪代表の言葉が気になり、今回テストをすることにした。
まず何も説明を受けずに、パワーコマンダーVを装着したR1200GSに試乗した。左グリップの付け根に追加されたスイッチを切り替えると、特性マッピングを切り替えることができる。ノーマルとオートハウスアツオリジナルに設定されていた。街中での試乗では感じ取り難いかもしれないと言われていたが、そんなことは無く、オリジナルとノーマルのマッピングの違いが分かった。オリジナルマップは、低中速でのトルクの盛り上がりを太らせる方向でセッティングしてある。かといって、スロットル操作に過剰に反応するわけではないので扱いやすい。ストリートやワインディングで走りを楽しめる仕上がりだった。その後のテストではPCを接続し、加速ポンプの入り切りや、マッピング変更などを試し、高速道路やワインディングなども走った結果、概ね自分でも調整ができることがわかった。
後日、川浪代表が編集部へ来てくれレクチャーをしてくれた。一から自分好みのセッティングを出すことは難しいが、あらかじめ相談すれば、マップを作成して送ってくれるということだ。たとえば、高速道路でのロングツーリングが多いので燃費の良いセッティングにしたいとか、林道を攻めるために、とにかくトルクフルなセッティングにしたいという場合にも対応は可能だということ。実際にその場で何パターンかのマッピング変更を行って乗り比べたが、まったく気持ちよく走れないセッティングにもできるし、逆に勢いがあって楽しい乗り味にも変更できた。昔はキャブレターのセッティングが大変だったけどなあ。などと考えながら、現在の技術の進歩に驚いた。
テストを終えて
パワーコマンダーを装着したからといっても外見上は変わらないし、まったく新しいバイクになるわけでもない。その恩恵を受けているレーサーも多く存在するのだけど、そもそもノーマルでも、いい具合の調教がされているし、速く走らないから私には必要ないと思うオーナーもいると思う。
しかし今回のテストで分かったのは、そもそも速く走るためのパーツではなく、自分の乗り方にあった車両に仕立てるためのチューニングパーツだということ、これは今乗る愛車に、飽きずに乗り続けるためのスパイス的な使い方として有効なアイテムなのかもしれない。

購入後のアフターフォローでも、愛車のエンジン特性を自分好みにセッティングできること。切り替えスイッチを装着すれば、好きな場面でそのセッティングを変えることができるのは楽しい。

最低限Eメールでのやり取りができる程度のPCスキルは必要かも。しかしこの手のパーツを付けようと考えているライダーであれば問題ないか。欲を言えばセッティングマップは3パターン保存したい。