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短命でしたがバランスがいい 1994年にF650ファンデューロが生まれてから8年後、2002年の初頭にF650CSスカーバー(以下、CS)は発売されました。全車にキャタライザーが標準装備され、ABS装備の有無で価格差が付いていたモデルです。ABS無しが98万円、ABS付が104万5000円でF650GDと同じ価格でした。CSはBMWのバイクに興味の無い層をターゲットとして放たれたモデルで、一見してBMWらしくないスタイルとオプション類は「よくぞここまでやったな」と思わせるものでした。発売当初は小柄な車体と低いシート高で比較的販売数は伸びていましたが、長くは続かず2006年に生産が終了しました。販売途中ではGSと同時に使用ガソリンのレギュラー化、エンジン電装、クラッチ関係等のマイナーチェンジがおこなわれていますが、使い勝手の違いはほとんどありません。販売最終時期には純正や社外などのオプションを豪華に装備したモデルを販売店ごとに造り、あの手この手で販売していました。いろんな装備が付いた高年式の中古車があるのはその結果です。怪しいわけではありませんのでご安心ください。中古車で販売されている年式は2003年までの車輌が多く、新車の販売数に比例して2004年以降のモデルは少なめです。中古価格は40万円後半から70万円までの価格帯にほとんど納まるようです。 メンテナンスが楽で乗りやすい
購入から2年半、走行距離は3万kmほどになりますが、1万5000kmくらいまではエンジンフィーリングがどんどん変化していくのがわかりました。やや低速が弱いのはイメージと違いましたが、慣れてくるとこの扱いやすさが調度いい。ただ、ツーリングで高速を走ると、もう1速上のギアがあって欲しいと感じますね。トラブルらしいトラブルはベアリングを交換したくらい。オイル交換など基本メンテだけで調子よく走ってくれます。都内の通勤でも25km/Lくらいの高燃費で走ってくれますから維持費は安く嬉しいですね。特に気に入っているのは、軽快なハンドリング。異様に軽く、ヒラヒラ感があります。リアタイヤがこの手のバイクにしては太いのですが、タイヤのグリップ力が車体に勝っているのか、どんな走りをしても安心感があるんですよ。もし、このスカーバーを乗り潰したとしても、また同じスカーバーに乗りたい、そう思っています。 エンジンは非常に高耐久
たまにですが、ウォーターポンプからの冷却水とエンジンオイルの漏れが起こります。場所はエンジンの左下前側です。CSでは水もオイルも漏れはほとんどこの部分からです。漏れている箇所からエンジン下側に回り、エンジン右下から見るとあたかもエンジン下の合わせ面から漏れているように見えます。少し覗き込めば確認できる箇所なので購入した後も定期的に確認したほうが良いでしょう。水漏れしていてもオイル漏れしていても相互に混入することはないので安心してください。修理そのものはシールとシャフトを交換するだけなので難しいことはありません。その他の部分は許容範囲内のにじみ程度だけで、修理する必要が無いぐらいのものばかりです。このエンジンは良くできていて、とても耐久性があり、10万km使っても大掛かりなオーバーホールはほとんど必要ないほどです。 購入の際の注意点
1. タイヤ、ブレーキディスク、ブレーキパッド等の消耗度合いの少ない車輌を選びましょう。 2. たちゴケ程度でも簡単にハンドルが曲がることがあるので要注意。 3. 左右ハンドルスイッチのストッパーが欠けてしまうと使用に問題無いものの多少回ります。 4. 外装品で半透明の部品は、ねじ止め部分にひび割れがよくおきます。同色部品は入手不可です。 5. 左右ミラーヘッド取り付け部分が磨耗して風で向きが変わることがあります。 6. タンクバッグが納まるトレー部分に穴を開けないこと、下はエアクリーナーボックスです。 7. 電気式メーターなので事故交換でなくても不良時にはAssy交換になってしまいます。 8. エンジン不調時はコンピューター設定の書き換えが必要になることがあります。 9. エンジン左側の冷却水用ホースは間違っても引っ張らないように、高温時抜けることがあります。 10. ABSの故障は外見から判断できないので購入後作動させて確認してみること。 11. 事故修理車でない限り、見た目の良いものを選んでおけばほぼ安心です。 |
![]() 山本 栄治 47歳、91年式R100GSパリダカール所有。1983年に福田モーター商会に入社して以来、BMWに携わり続けている。毎年100台以上のBMWの下取り査定や中古車販売に携わっていて経験豊富。 |