VIRGIN BMW | 【R1200RS 徹底解剖】RSという名の血統 BMWマシンの歴史

【R1200RS 徹底解剖】RSという名の血統

  • 掲載日/2017年02月06日【BMWマシンの歴史】
  • Photo / Shinichi TSUTSUMI,BMW Motorrad  Text / Takeshi YAMASHITA

BMW R100RSは、後世まで語り継がれる名車である。今年登場したR1200RSはその血脈を受け継ぐBMWの伝統だ。その変遷を追いかけてみよう。

【R1200RS 徹底解剖】RSという名の血統の画像

1976年、すべてはここから始まった

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R100RSの登場は世界のバイクファンに大きな衝撃を与えた。市 販車として世界で初めてフルカウル を装備していたからだ。威風堂々と した異様ともいえるスタイリングも あってか、世界中でカウルは必要か 否かの論議が沸き起こった。どちら が正しかったかは、各メーカーの最新 ラインナップを見れば一目瞭然だ。

RSとはドイツ語の「レンシュポルト」の略称で、レーシングスポーツと いう意味。往年のBMWレーサーに あやかって名づけられた。980cc空 冷OHV水平対向2気筒エンジンは70馬力ながら、200km/hでの巡航を可能としており、もちろんそれ は風洞実験を重ねて設計されたフル カウルがもたらす性能だ。

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BMWがKシリーズへと移行するにともない絶版となったが、ファンの 要望により1986年に復活。フロ ント18インチホイールやモノサスを採用するほか、騒音や排ガスの規制に 合致したトルク型のボクサーエンジ ンを搭載している。

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ライダーがすっぽりとその内側に入ることができる大きなフェアリングの空力性能はいまなお褪せておらず、高速巡航の快適さはもちろん冬期走行の寒さを大幅に軽減してくれる。

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空力抵抗を和らげるためハンドル幅は狭く、独特のライディングポジションを持つ。速度計、回転計の他に電圧計、油温計、時計などを装備し、さながら四輪車のコックピットを思わせるデザインも当時としては斬新だった。

1993年、エンジン&車体を一新した
R1100RSが登場

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ハイカムシャフト機構を持つ空油冷ボクサーエンジンにインジェクショ ンの採用、独創的で画期的なサス ペンションシステム「テレレバー」を 搭載した新生Rシリーズの第 1 弾 がR1100RSだ。フレーム構造 も一新され、エンジンを強度メンバーの核として、コンパクトで軽量な車 体を実現したほか、シャフトドライ ブ特有のリフトアップを抑制する「パ ラレバー」を採用し、類まれなる走 行安定性を得ている。高速巡航にお ける直進安定性はもちろん、コーナ リングにおいても圧倒的な安定性を 持っており、進化したABSⅡと相まっ て非常に高い安全性を持つ。

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さらにグリップヒーターや左右独立式ウィンカースイッチ、シートとハンドルの調節機構、可変式スクリー ンなど、長距離走行における快適性 を高めることでライダーの集中力を 持続させ、安全性へと帰結させる設 計が随所に盛り込まれている。モダ ンBMWの始祖ともいえる象徴的な モデルが、R1100RSなのだ。

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1,085cc空油冷OHC4バルブ水平対向エンジンの最高出力は90ps/7,250rpmで、Kシリーズで培った電子制御技術によって最適な燃料噴射を実現。高出力・高回転のスポーツ性に加え、3元触媒の採用で低い環境負荷を両立している。

2001年にはR1150RSと進化

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排気量は 1,130cc へと拡大され、前後 17インチホイール、6 速ミッションなどを搭載してブラッシュアップされた。R1100RSではハーフカウルとフルカウルの 2モデルがラインナップされていたが、R1150RSでは後者のみとなった。

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「緩衝」と「操舵」というフロントサスペンションの仕事を分割することで、制動時のノーズダイブを効果的に抑制するのがテレレバーサスペンションだ。優れた走行安定性をもたらす独自技術は、最新 BMWにも受け継がれている。

実質的には“RS”の後継モデルとも……
2005年デビューの R1200ST

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2004年にR1200シリーズが発表されたとき、そこに「RS」の称号を持つモデルはなかった。しかし、R1200STの印象的なフロントフェイスデザインは R100RSをリスペクトするものであり、「ロングディスタンス・スプリンター」というコンセプト、スポーツツーリングを意味する STの称号は、R1200STが RSの後継モデルであることを如実に物語る。モデル名こそ違えど、R1200RSへと続く血脈に欠かせないモデルなのである。

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エンジンを強度メンバーとし、テレレバー、モノレバーを組み合わせるシャシー構造は R1100から変わらず、フレームその他の高剛性化と軽量化を推進。R1150RS の装備重量 253 kgから 238 kgと、15kgもの軽量化を達成している。

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同時発売となった R1200RTよりも長いホイールベースを持ち、軽くコンパクトな車体に安定性を持たせ、奇抜な外観とは裏腹に多彩なツーリングから街乗りまで、オールマイティに乗り倒せる汎用性の高さが R1200STの特徴だ。

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2015年、正真正銘の“RS”モデルが復活
R1200RS

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12年ぶりに復活したRSは、1169cc空水冷DOHC水平対向エンジ ンを搭載するR1200Rをベース として、ウィンドプロテクション効果 の高いハーフカウルを装備したスポー ツツアラーだ。その特徴はフロントサ スペンションをテレスコピック式とし た点で、R1200GSと比較して 車体は9kg、R1200RTより38kgも軽くなっている。日本仕様では 電子制御サスペンションが装備され るため、テレスコの軽さとテレレバー 並みの安定性を持っており、RSの 称号にふさわしい運動性能と快適な 巡航性を両立した。

もちろん、ABSやトラコン、オートシフターをはじめとする安全装備 は他のRシリーズと同じで、RTよ りも軽く、GSよりも扱いやすいス ポーツツアラーは、BMWボクサーの 可能性と選択肢を大幅に広げた。 街乗り、ワインディング、ロングツー リング、そしてサーキットまでも高 次元で楽しめる王道的ロードスポー ツ、それがRSなのだ。

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タンデムツーリングも快適に安楽に楽しめるのは BMWならではの特性だが、RSの乗りやすさが一層の拍車をかけている。気軽にどこまでも走っていける万能なバイクだ。

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