R80ST(1982~84年)
- 掲載日/2009年06月19日【BMWマシンの歴史】
R80G/S のストリートバージョン
GSスペックを有する扱いやすいモデル
1980年に登場した、BMWモトラッドの新カテゴリとなるGSの祖「R80G/S」。そのオフロードモデルをストリート向けにアレンジし直したのが「R80ST」だ。基本的な車体構成は変わらず、フロントホイールサイズを21インチから19インチへとスケールダウンし、オンロードタイヤを装着。それにともないフロントフェンダーもダウンタイプとなっている。ヘッドライトやメーター類が一体となっていたフロントマスクは別体式の、いわゆる一般的なネイキッドスタイルに。ハンドル幅を狭くし、サイドパネルのデザインにも変更が見られる。スポークホイールやモノレバーサスペンションなどは踏襲しつつ、G/Sよりも車高が低くなり、スクランブラー的なスタイルを持つオンロードモデルとなった。
いわゆるG/Sのバリエーションモデルだが、エンジン特性に違いは見られず、「ゲレンデ・シュポルト」と同様のスペックを持ちながら車格がスケールダウンされ、非常に扱いやすいモデルとなっている。BMWモトラッド史上、ベンチマーク的な存在であるG/Sのストリート版として、人気モデルとなっても良い存在だが、やはり“廉価版だから”というイメージがあったからか人気商品には至らず、生産期間や販売台数も控えめ。しかし発売から20年以上の時を経て、G/Sの希少価値が上がる影で、R80STも隠れた名車のひとつとして数えられている。
- 生産年
- 1982~84年
- 生産台数
- 5,963台
- エンジン形式
- 空冷OHV水平対向2気筒
- 排気量
- 797.5 cc
- ボア×ストローク
- 84.8 × 70.6mm
- 最高出力(馬力/rpm)
- 50/6,500
- 最高速度
- 174 km/h
- 変速
- 5段変速
- 全長
- 2,180 mm
- 全幅
- 790 mm
- 全高
- 1150 mm
- 車輌重量
- 198 kg
- フロントタイヤ
- 19インチ
- リアタイヤ
- 18インチ
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