VIRGIN BMW | BMWバイク プロに聞く購入ガイド R1200R(2007-) トピックス

BMWバイク プロに聞く購入ガイド R1200R(2007-)

  • 掲載日/2007年08月07日【トピックス】
  • 講師/Motorrad SHONAN Craft 滝本 幸一氏
R1200R(2007-)の画像

2006年末に満を持して登場したR1200シリーズの最新モデル。シンプルな外観ながら、工場オプションでASCやオンボードコンピューターなど豪華な装備を搭載することも可能です。スポーツ走行からツーリングまで、バランスの取れたライディングを楽しむことができるオールマイティなモデルです。

K1200Rと並ぶ、アーバン
カテゴリのTOPモデル

2007年1月に国内販売開始されたR1200シリーズ最後のニューモデル、それがR1200Rです。 ちなみに、1200Rの“R”は“ロードスター”を意味します。80年代から脈々と受け継がれてきたロードスターの伝統を受け継ぐ最新のモデルこそこのR1200Rなのです。オールラウンドな走行性能、スタンダードなルックスが特徴のロードスターですが、R1200Rは従来のロードスターからさらに進化を遂げています。ただのオールラウンダーと片付けられない、その魅力をご紹介させていただきます。

スタンダードなボクサーモデル
バランスの取れたデザインが人気です

R1200R(2007-)の画像
R1200R(2007-)の画像
R1200R(2007-)の画像

R1200R(2007-)の画像

シンプルなヘッドライトにアップライトなポジション。R1200Rはいかにもスタンダードなデザインです。しかし、フロントからリアに流れる優雅なラインのどこからも違和感を感じない。車両全体がバランスよくまとまり、自己主張の強い部位が一つもないバランスのとれたデザインは秀逸だと言えるでしょう。カウルレスのモデルのため、左右に突き出したボクサーエンジンが美しく映えて目に入ってきます。同じRシリーズの中でもGSやSなど特徴的なデザインのモデルもありますが、飽きのこないR1200Rのデザインは長く楽しめるものになるでしょう。

豊富なオプションが用意された
オールラウンドなマシン

2005年に発売されたR1200RTとR1200STのロードモデルのネイキッドモデルとして開発されたR1200Rですが、Fシリーズがなかった頃のかつてのロードスターは、エントリーマシンとして位置づけられていた時期がありました。しかし、現在のロードスターはスポーツもツーリングも十二分な力を発揮できるオールラウンドモデルでありながら、しっかりとしたスタイルとテーマ性をもったモデルとして認知されています。ボクサーエンジンが進化するにつれて重さを増していたエンジンもR1200シリーズになり軽量に。R1200Rもこのモデル独自の工夫から乾燥重量では200kgを切りました。軽量で低重心、1169ccの大排気量マシンにしては扱いやすい車両、それがR1200Rなのです。軽量な車体に搭載されたボクサーエンジンは、前モデルのR1150Rより20馬力以上アップ、空油冷ながら109馬力もの出力を発揮し、一般公道から高速走行まで不足を感じることはないパワーを有します。同じロードモデルのR1200RT、R1200STより出力的には1馬力ほど低くなっていますが、ギヤ比が低く設定されているのと軽量なため、ツーリングでの高速走行はもちろんSTOP&GOの多い街中でのライディングにもっとも適したアップライトポジションのバイクと言えるでしょう。

話は少しそれますが、よくお客様から「R1200STとR1200Rはどう違うの」との質問が多いのでここで簡単に違いを説明しましょう。まずポジションですがSTはRより若干前傾姿勢になります。足回りもSTの方が剛性が高く、よりスポーティーな走りが可能となります。両者の位置づけとして、どちらも最上級のツアラーとして仕上がっていますが、Rはツーリングや市街地とオールマイティーに使用する方向き、STは少しスポーティーな走りをしたい方向きの味付けになっています。話をR1200Rに戻しましょう。従来のRシリーズにはない特徴としてエンジン前部に設けられたオイルクーラーが挙げられます。フロントフォークにはオイルクーラーへ風の流れを作るパーツも取り付けられ、空油冷のボクサーエンジンを効率よく冷却し、快適なライディングを実現してくれているのです。以前までR1200シリーズに採用されていたサーボアシストブレーキは廃止され、Integral ABSとそれを補う機能としてASC(オートマチックスタビリティコントロール)を工場出荷オプションとして用意されています。ブレーキのロックだけでなく、リアホイールの空転まで抑えることができるようになり、万が一の際でも車両の姿勢制御に不安が少ない仕様で楽しむことが可能なのです。また、オールラウンドな走りができるR1200Rには最新のESA(電子調節式サスペンション)も選択可能。走行シーンに合わせたサスペンション設定で常にベストなマシン環境の中、ライディングを楽しめるモデルです。

R1200R(2007-)の画像

ウインドシールドは効果絶大
ロングツーリングには欠かせません

R1200Rはカウルレスのマシンではあるものの、高速時の快適性を高めるため2種類のウインドシールドがアフターパーツとして販売されています。ツーリングの機会が多いオーナーさんでしたら、納車時からスクリーンを装備しておくことをオススメいたします。ヘッドライト上部に取り付ける小さなスクリーンで「ホントに効果はあるの?」と思うかもしれませんが、体の中心軸に受ける風を受け流してくれるため長時間の走行では体に感じる疲労感が違ってきます。スクリーン1つでR1200Rは立派にツーリングをこなせるマシンとして活躍してくれることでしょう。

その他、オプションで選択可能な装備を挙げますと、車高は高くなりますが日本標準のローシートではなく、よりスポーツ性を高めた2種類のハイシートも選択可能です。ハイシートに交換すると確かに車高は上がってしまいますが、そこはBMWの製作するオリジナルシート。シート幅の工夫が施され、足つき性もできるだけ確保した造りになっています。ちなみに、ドイツ本国ではハイシートが標準のシートとなっており、R1200Rの真のポテンシャルを体感するためにハイシートでライディングを楽しむこともオススメいたします。その他にも、真冬のライディングには欠かせないグリップヒーターや外気温・平均速度・燃費などを表示してくれるオンボードコンピューターなど豊富なオプション装備が用意されています。

R1200R(2007-)の画像

積載性に不安なし
高級な造りの純正ケース

BMWが他メーカーのバイクと違うのは、アーバンカテゴリのモデルであってもツアーモデルに近い積載が可能なこと。防水性の高いパニアケースやTOPケース、タンクバッグを装備すればたとえ何日の旅行であっても荷物の積載に不安はありません。しかも、メーカー純正で各種ケースが揃うため、取り付けや脱着は簡単。旅行前にバタバタと面倒なことはありません。R1200RTやK1200GTなどフルカウルモデルに比べれば風防性能やタンク容量は確かに劣りはするものの、ツーリングバイクとしての性能は他メーカーのバイクを見渡してもR1200Rは上位に位置するでしょう。

なお、R1200Rのタンク容量は18Lと充分にあり、ボクサーツインの燃費の良さもあって400km前後は無給油で走ることも可能です。日に1回の給油で旅ができ、街中から峠までオールラウンドに楽しめるバイク、それがR1200Rなのです。

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講師
滝本 幸一
はじめまして。「Motorrad SHONAN Craft」の滝本 幸一と申します。この度R1200Rのご紹介を担当させていただくことになりました。RTやGSなど特徴あるモデルにも負けないバランスの良さが魅力のR1200R。その魅力の一端をご紹介できれば幸いです。
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