VIRGIN BMW | 2017年4月23日 MFJ全日本ロードレース選手権 SUZUKA 2&4レース JSB1000クラス トピックス

2017年4月23日 MFJ全日本ロードレース選手権 SUZUKA 2&4レース JSB1000クラス

  • 掲載日/2017年04月27日【トピックス】
  • 文・写真/Keisuke Asakura
2017年4月23日 MFJ全日本ロードレース選手権 SUZUKA 2&4レース JSB1000クラスの画像

国内バイクレースの最高峰JSB1000が開幕
S1000RRの戦いは如何に?

さる4月23日、三重県にある鈴鹿サーキットで、日本国内で行われるバイクレースの最速カテゴリーであるMFJ全日本ロードレース選手権JSB1000クラスの2017年シーズンが開幕しました。

JSB1000は、1,000ccクラスのスーパースポーツバイクにレース用の改造を施したマシンで争われるレースで、市販車改造クラスといえども世界最速レベルの速さを誇っています。今シーズンのJSB1000は8大会9レースを予定し、2台のS1000RRがフル参戦。また、今大会はスポット参戦で2台、計4台のS1000RRが走りました。

今大会は、走行距離200kmというセミ耐久レースとして開催。”8耐”こと鈴鹿8時間耐久ロードレースの前哨戦的意味合いを持ち、8耐参戦チームも多数スポット参戦してきました。このレースで好成績を残さないと、8耐本戦への参戦資格が得られないため、どのチームも必死です。

いつも以上に厳しい状況となったこのレース、4台のS1000RRの戦いぶりをリポートします。

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2017年4月23日 MFJ全日本ロードレース選手権 SUZUKA 2&4レース JSB1000クラス
01ゼッケン16、TONE RT SYNCEDGE 4413のマシン。JSB1000クラスの改造範囲は狭く、ノーマル車と近い状態で争われるレースです。このマシンもレース用外装、燃料タンクなどが装着され、リアショックユニットやフロントフォークの内部に手が加えられています。ですが、エンジンは全くのノーマル状態で、マフラーを交換しECUをレース用セッティングに変更しただけですが、ライバルを凌駕するパワーを発揮していることからも、S1000RRのポテンシャルの高さが伺えます。
2017年4月23日 MFJ全日本ロードレース選手権 SUZUKA 2&4レース JSB1000クラス
02今大会は、セミ耐久レース形式をとるため、スタートはル・マン式。スタートシグナルと同時に、ライダーがマシンに駆け寄りスタートします。ライダーは1名ないし2名の登録が可能。燃費の問題で燃料給油は必須ですが、ライダー交代やタイヤ交換を行うかはチームの作戦次第。そうした戦略の違いが見られるのも耐久レースの面白いところです。
2017年4月23日 MFJ全日本ロードレース選手権 SUZUKA 2&4レース JSB1000クラス
03レース開始直後の1周目、スプーンカーブで転倒者が発生。マシンがコース上に残ったため、危険回避目的でペースカーが導入されました。ペースカーがコース上にいる間はスピードは落ち、追い越しは禁止されます。4周の間、ペースカーによる制限が入ったことで、燃費計算などの作戦に狂いが生じました。また、速度が落ちた時間が長かったためにタイヤの温度が冷えて、制限解除後にも転倒者が続出する、難しいレースとなりました。
2017年4月23日 MFJ全日本ロードレース選手権 SUZUKA 2&4レース JSB1000クラス
04日本最速のS1000RR使いとして知られるゼッケン39 BMW Motorrad 39の酒井大作選手。予選では2分8秒台の好タイムを記録し、8番グリッドを獲得。決勝レースでも安定した速さを見せて8位でゴール、国内メーカーのワークス勢に割って入るシングルフィニッシュは、非常に価値が高いリザルトです。8耐参戦資格もゲットしました。
2017年4月23日 MFJ全日本ロードレース選手権 SUZUKA 2&4レース JSB1000クラス
05TONE RT SYNCEDGE 4413は、エースライダーの児玉勇太選手とベテラン武石伸也選手の2名体制で参戦。児玉選手は同チームでの初レースということもあり、予選は25位と本来の実力を発揮できませんでしたが、決勝レースのスタートで10台近くを抜き去るジャンプアップを達成。19位でゴールし、シリーズポイントと8耐参戦資格を確保。
2017年4月23日 MFJ全日本ロードレース選手権 SUZUKA 2&4レース JSB1000クラス
06スタートライダーの児玉選手から武石選手へとライダーチェンジ。燃料補給のみでタイヤ交換は行わずにコースに復帰しました。全日本クラスのトップライダーともなると、200kmの長丁場のレースでも一人で走行可能なフィジカルを備えていますが、TONE RT SYNCEDGE 4413ではチーム力向上目的で、あえて2名体制でレースに挑んでいるとのことです。
2017年4月23日 MFJ全日本ロードレース選手権 SUZUKA 2&4レース JSB1000クラス
07レース終盤、ゼッケン20 Motorrad Rennsportの寺本幸司選手と、ゼッケン55 TEAM VITAL SPIRITの佐野優人選手が駆る2台のS1000RRがバトル。トップライダー同士の極限の戦いは、見る者を圧倒する迫力があります。
2017年4月23日 MFJ全日本ロードレース選手権 SUZUKA 2&4レース JSB1000クラス
08寺本選手はS1000RRでのレース経験が豊富で、Motorrad Rennsportでエースライダーを務めています。同チームは昨年の8耐で17位という好成績を収めているため、8耐の参戦シード権を有しています。今大会への参戦は、今年の8耐を見据えたテスト的な意味合いもありました。予選は24位、決勝は20位でゴール。8耐でも活躍が期待されます。
2017年4月23日 MFJ全日本ロードレース選手権 SUZUKA 2&4レース JSB1000クラス
09TEAM VITAL SPIRITは、S1000RRでの8耐参戦を主なテーマとして活動しているチーム。佐野選手と、チームオーナーも兼ねる辻本範行選手の2名でエントリーしましたが、決勝は佐野選手一人が走行する作戦をとり、21位で無事8耐参戦資格を確保。
2017年4月23日 MFJ全日本ロードレース選手権 SUZUKA 2&4レース JSB1000クラス
10ゴール後、ウイニングランで観客の声援に応える酒井選手。極度の緊張を強いられるレースから解放され、サーキット全体に開放感が溢れる瞬間です。こうした空気感は、サーキットに足を運んで生で観戦していなければ味わえない独特の感覚です。
2017年4月23日 MFJ全日本ロードレース選手権 SUZUKA 2&4レース JSB1000クラス
11レースに先立って、全日本JSB1000のフルエントリーライダーによる記念撮影が行われました。BMW勢からは、酒井選手と児玉選手が参加しました。BMW S1000RRは、日本のレース界でもトップコンテンダーとして認められているのです。
2017年4月23日 MFJ全日本ロードレース選手権 SUZUKA 2&4レース JSB1000クラス
12決勝レースが行われた4月23日の鈴鹿サーキットは、素晴らしい好天となりました。この日の観客は3万5000人、絶好の行楽日和に多くのレースファンが集結し、レースはおおいに盛り上がりました。
2017年4月23日 MFJ全日本ロードレース選手権 SUZUKA 2&4レース JSB1000クラス
13ピットウォークの混雑ぶりもすごいものでした。普段は見ることのできないレーシングマシンやライダーと身近に触れ合えることで、大人気のイベントです。
2017年4月23日 MFJ全日本ロードレース選手権 SUZUKA 2&4レース JSB1000クラス
14酒井選手は大人気、サインを求めるファンの列が途切れることがありません。ファンを大切にする酒井選手は、ピットを訪れた一人一人に声を掛けていました。
2017年4月23日 MFJ全日本ロードレース選手権 SUZUKA 2&4レース JSB1000クラス
15児玉選手と武石選手のコンビは幅広い年齢層から支持されている様子。こちらのピットにも数多くのファンが詰めかけていました。
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