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我がR1200GSが盗難未遂に!
東京の日本橋近くに、私が毎週仕事で訪れる場所があります。今までずっとバイクで何度もそこに行き、駐車してきましたが、何の問題も起こったことがありませんでした。出発がもう近づいてきたある日、いつものように深夜にバイクのそばに戻ると、鍵穴にキーが挿せません! よく確認してみると鍵穴をこじあけようとした形跡が…。盗まれなかったのは幸いでしたがエンジン始動はもちろん、ハンドルロックすら解除することができず、途方にくれてしまいました。だからと言ってそのまま放置しておけば犯人がまた戻ってくるかもしれません。真夜中でしたけれど、知人に電話をかけ、レッカー車を手配してもらうことに。しかし「ハンドルロックが解除できない車輌はレッカー車にあげられないので…」と何社ものレッカーサービスにレッカーを断られてしまいました。何社にも連絡をし、やっとレッカーをお願いできる会社が見つかったときにはホッと一安心でした。それからレッカー車が到着するまでの間に「盗まれなくてよかった…」という安堵の気持ちが湧き起こりましたが「旅の行程でもまたこんなことが起こるかもしれない」と不安な思いも頭をよぎりました。車輌をレッカーしてもらい、いつまでに鍵穴を直せるのかを後日確認したところ「鍵穴のリペアを試してみるけど。最悪の場合、ハウジングを丸ごとドイツから送ってもらうことになるかもしれない」とのこと。そうなると出発の日程には、確実に間に合いません。祈る気持ちでリペアを試していただくと、何とか鍵穴のリペアは無事に成功、事なきを得ました。今回のトラブルは、知人の多い日本の出来事なのでスムーズに解決しましたが、これが出発後に起こっていたなら…。きっと大変だったことでしょう。旅の最中に同じことが起こらないよう注意しなければいけませんね。 トラブルのない旅のため
海を渡ればそこはユーラシア
ロシアのウラジオストックへ向かうフェリーは富山県の「伏木港」から出ています。「伏木〜ウラジオストック」までは“ルーシー号”という汽船に乗り約40時間の旅。ルーシー号はロシアまで運ばれる日本の中古車が満載された貨物船でもありますが、一般の旅行者も快適な船旅ができる設備が用意されています。船内にはバーやカード遊びができるスペースが用意されており、ロシアまでじっくり時間をかけて旅を満喫できると聞いています。飛行機での海外渡航を考えると、この航路の旅はそれほど高いコストではありません。お勧めの海外渡航ルートでしょう。
東京を出発し、関越道をひたすら走りながら伏木港へと向かいます。東京を離れるにつれ、ビルに覆われた都会の景色に少しずつ山野の緑色が加わってきました。景色の変化とともに「ああ、ついに日本を離れるんだな」という実感が湧いてきます。ほぼ1日かけて東京から伏木港まで走りましたが、1日の間にこの7年間の日本での思い出がいくつも甦ってきました。飛行機での旅だとあっという間に目的地に着いてしまうので、思い出を振り返る時間すらありません。思い出をかみ締める時間を持って旅ができる、その国の空気を肌で感じながら旅ができる、バイクでの旅の魅力はこのようなところにあるのでしょう。東京から伏木港までの(今回の行程から考えると)短い距離の中でもう感傷的な気持ちになってしまいました。日がくれる頃に伏木に着き、翌日の出発までゆっくりと周囲を散策します。美しい海に面し、すぐ近くには山野が広がる伏木港、日本的な景色です。最後に楽しむ日本がこの場所でよかったかもしれません。最後に食べた日本食もいつも以上に味わい深いものだった気がします。日本の皆さん、私はこれからユーラシア大陸に渡ります。そして私の旅がついに始まるのです!
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![]() Erik Andreas Jorn 35歳。スウェーデン国籍。15歳のときに渡米し、アメリカで医学を学ぶ。大学卒業後に1年間海外を放浪し、その後来日。8年間を日本で過ごした後にR1200GSでのユーラシア大陸横断を企画し、現在は旅の途中。 |