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【F450GS商品説明会レポート】 充実装備に戦略的な価格設定。新たな”GS”が広げる冒険の世界!

  • 掲載日/2026年07月02日【トピックス】
  • 写真/BMW Motorrad 文/小松 男
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プレミアムモーターサイクルブランドBMW Motorradの屋台骨として、多くのライダーに支持されてきたGSシリーズ。そのラインアップに、新たなミドルアドベンチャー「F450GS」が加わります。日本では9月頃からデリバリー開始予定となっており、すでに今シーズン分の受注枠は、ほぼ埋まっているという注目の一台です。今回は発売に先駆けて開催された商品説明会に参加。その内容をもとに、F450GSの魅力や開発コンセプトなどについてレポートします!

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F450GSにはエクスクルーシブ(ブラック)、スポーツ(レッド)、GSトロフィー(ブルー)という3つのグレードが用意されています。カラーリングからもグレードを区別することが出来ます。

白紙の状態から作り上げた新たな一台

GSシリーズの新たなエントリーモデル「F450GS」が、いよいよ正式発表され、予約受注もスタートしました。

エントリーモデルでありながら、GSらしい世界観をしっかりと受け継ぐ一台――。その商品性や開発コンセプトを紹介するメディア向け商品説明会が開催され、参加してきました。

そもそもGSの歴史を振り返ると、R80G/Sに始まり、パリ・ダカールラリーでの活躍、4バルブ化を果たしたR1100/1150系での成功、Fシリーズへの展開、さらにはアドベンチャーモデルの充実など、時代ごとにさまざまなGSが誕生してきました。

その根底にあるのは、やはりGSならではの揺るぎない世界観でしょう。

冒険へと誘うキャラクターはもちろんですが、何よりも走らせて気持ちよく、もっと遠くへ、もっと長く走りたくなる。そんな魅力こそが、多くのライダーを惹きつけてきた理由だと思っています。

実は私が初めて所有した大型バイクは、発売されたばかりの初期型F650GSでした。当時は現在ほどラインアップの幅は広くなく、RシリーズやKシリーズが主流だった中で登場した新たなGSです。購入後すぐにその世界観に魅了され、全国各地を走り回るようになり、やがてBMW専門メディアのスタッフになるほど深くハマっていきました。

そんな経緯もあり、新たに登場するF450GSには自然と期待が高まります。

そこでまず気になったのが、「なぜ、今このクラスなのか」という点です。

BMWによると、その理由は欧州のA2ライセンスクラス(最高出力48hp以下)をターゲットに設定したためとのこと。一方で、この排気量や価格帯はインドやASEANをはじめとする世界のミドルクラス市場との親和性も高く、グローバル戦略車としての狙いもうかがえます。

実際、400〜500ccクラスのエンジンを搭載するモデルは、車体をコンパクトにまとめやすく、街中では扱いやすい一方で、ロングツーリングも十分に楽しめるパッケージングを実現しやすいカテゴリーです。

近年は日本メーカー各社もこのクラスへ積極的に参入しており、新型車の発表があるたびに、「日本の免許制度もそろそろ見直してほしい」と思わずにはいられません。

そしてF450GSで特筆すべきなのは、エンジン、フレーム、足まわりのすべてを白紙の状態から設計した、完全なブランニューモデルであるということです。

実はこれは、簡単なことではありません。これまでのBMW Motorradのモデル展開を振り返ると、ひとつのベースモデルを軸に派生モデルを生み出し、それぞれのキャラクターやセグメントを広げていくケースが多く見られます。しかしF450GSは、そうした手法ではなく、新しいミドルクラスGSとしてゼロから開発された一台なのです。

ユーザーがGSに求めるもの、メーカーとして訴求したい価値、そして〈GS〉という名にふさわしい走り。そのすべてを高いレベルで成立させなければならないプレッシャーは、決して小さくなかったはずです。

だからこそ、BMWがどのような答えを導き出したのか、その中身を詳しく見ていきたいと思います。

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今回の説明会にはドイツ本社からBMW Motorradグローバル・マーケティング・ダイレクターを務めるマルティン・シュライペン氏も参加されました。BMW Motorrad長いつながりを持つ日本市場でのF450GSの期待値が伺えます。

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日本で販売される3グレードの違いは、エクスクルーシブがもっともスタンダードとなり、スポーツはスポーツサスペンション、GSトロフィーはさらにラリーシールドやエンジンガード、そしてERCが装備されます。

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アクセサリーパーツも数多く用意されています。用途やスタイルに合わせて、自分仕様のカスタマイズを楽しむことが出来ますね。

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とてもコンパクトにまとめられた新設計の直列2気筒エンジン。重量は41.5kgに抑えられています。部分的に異なる材料や構造を用いて剛性を計算し、フレーム構造の一部としています。

あっぱれ! よくぞ抑えた税込「96.1万円」!!

日本国内で販売されるF450GSには3つのグレードが用意されています。価格(税込)は、F450GSエクスクルーシブ(コスミック・ブラック)が96万1000円、F450GSスポーツ(レーシング・レッド)が98万4000円、そして最上級グレードとなるF450GS GSトロフィー(レーシング・ブルー・メタリック)が103万3000円です。

つまり、全車ほぼ100万円!!

日本だけにとどまらず、世界的に見ても物価が高騰している中、想像を超える戦略的な価格設定だと思います。

それを裏付けるように、今回の説明会でもBMW Motorradのスタッフは「価格については非常に大きな反響をいただいています」と話していました。

じっくりと装備を見ていくと、より一層お買い得度が伝わってきます。

例えば公式なアナウンスにはありませんが、ABS Proなどの車体姿勢を考慮した制御を実現していることから、車体姿勢検知のために慣性計測ユニット(IMU)が装備されていると考えられます。

さらにサスペンションは各メーカーのプレミアムモデルの足元を支えるKYB製。BremboグループのByBre製ブレーキ。6.5インチTFTディスプレイとスマートフォンコネクティビティ。グリップヒーターも標準装備である上に、日本仕様はETC車載器まで含まれているのです。

列挙した装備の価格を調べて、ひとつずつ車両価格から引いていってみてください。もちろん、エンジン、フレーム、タイヤ、オイルも新品です。

すると、「利益は大丈夫なのだろうか!?」と思えてしまいます。

もちろん、バイク選びは価格だけで決まるものではありません。しかし実車を目の前にすると、細部の仕上がりや質感もしっかりとGSらしいクオリティが感じられ、総合的な商品力の高さが伝わってきました。「これは売れる」と感じたのも、決して価格だけが理由ではありません。

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「X」デザインのヘッドライトを用いることで、顔つきは誰にでも一目で伝わるGSシリーズのそれとしています。

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6.5インチTFTディスプレイを採用。スマートフォンと連動することで通話や音楽再生、さらに専用アプリでは矢印ナビゲーション機能なども利用することが出来ます。

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左側スイッチボックスには、BMW Motorradユーザーの中では、もはやお馴染みとなったマルチコントローラーを採用しています。なお、日本仕様ではグリップヒーターも標準装備となっています。

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ERCの内部構造。遠心機構により約2700rpmで自動的にクラッチがつながる仕組みとなっています。高いギアで停車すると、発進前にギアを下げることを指示するインフォメーションがディスプレイに表示されます。

注目すべきはリアサスの取り付け角にあり!?

F450GSはエンジンからフレーム、足まわりに至るまで、すべてが新設計。そのため見どころは数多くありますが、中でも印象に残ったのが、新開発エンジンとBMW Motorrad初採用となるERC(イージー・ライド・クラッチ)、そしてリアサスペンションのレイアウトです。

新開発の420cc並列2気筒エンジンは、クランクケースをフレーム構造の一部として活用する設計を採用。欧州のA2ライセンスクラス上限となる48hpを発生し、最大トルクは43Nmを発揮します。

そして、このエンジンで最も興味深かったのが、135度オフセットクランクです。90度や180度、270度クランクは耳にする機会がありますが、135度という設定は非常に珍しいもの。BMWによると、これにより独特の鼓動感やサウンドを実現するとともに、低グリップ路面でのリアタイヤのトラクション性能向上にも貢献しているとのことでした。

さらに、F450GS GSトロフィーには、BMW Motorrad初採用となるERC(イージー・ライド・クラッチ)を装備します。

これは約2700rpmを境に遠心機構によってクラッチを自動制御するシステムで、発進や停止の際にクラッチレバーを操作する必要がありません。スロットル操作だけでエンストを気にすることなく走り出せるため、街乗りはもちろん、荒れた路面やオフロードでもライダーの負担を軽減してくれそうです。

BMW MotorradではASA(オートメイテッド・シフト・アシスタント)を採用するモデルも増えていますが、ASAが変速まで自動化するのに対し、ERCはクラッチ操作のみを自動化するシステムです。そのため、マニュアルトランスミッションらしい操る楽しさはそのままに、扱いやすさを高めた技術と言えるでしょう。

エンジンもERCも、実際に走らせてこそ真価がわかる部分だけに、試乗への期待は高まるばかりです。

そして、個人的に最も興味を惹かれたのが、リアサスペンションの取り付け角度でした。

BMW Motorradのスタッフによると、そのレイアウトは現行F800GSなどと同様の考え方を採用。加速時にリアサスペンションへ入力される力を効果的に受け止めることで、車体姿勢を安定させ、ニュートラルなハンドリングにつなげているそうです。

説明を聞いた瞬間、「なるほど、そこを狙ってきたのか」と思わず膝を打ちました。派手なスペック競争では目立たない部分ですが、こうした積み重ねこそが、GSらしい自然な乗り味を生み出しているのでしょう。きっと、ミドルクラスであることを忘れてしまうような上質なコーナーリングフィールを味わわせてくれるはずです。

説明会終了後には、BMW Motorrad Japanゼネラルマネージャーの大隅武さんにも、F450GSの魅力について話を伺いました。

「GSシリーズならではの世界観とクオリティがしっかりと表現されていること。そして何よりもポイントなのは”軽さ”です。デイリーユースから大冒険まで、365日、気軽に楽しく快適に乗ることができる一台です」

その言葉を聞いて、ふと思い出したことがあります。

私はこれまでFシリーズとRシリーズ、それぞれのGSを所有してきましたが、毎日気軽に乗っていたのはFシリーズのGSでした。

気負わず付き合えるフレンドリーさ。それでいて、走り出せばしっかりとGSの世界観を味わわせてくれるキャラクター。その絶妙なバランスが、とても気に入っていたのです。

もしF450GSが、あの頃のワクワク感を現代の技術で再現してくれる一台なのだとしたら……。

そう考えながら、私はすでにF450GSをガレージへ迎え入れる準備を進めています。

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ERCが搭載されるのはF450GS GSトロフィーグレードのみです。これは同装備が操作の簡略化だけでなく、オフロード走行時にもエンストのリスクを軽減することが出来るというメリットもあるということです。

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F450GSスポーツとF450GS GSトロフィーには、圧縮・伸張原水力調整が可能なスポーツサスペンションが採用されています。走行シーンやライディングスタイルに合わせてセッティングをすることが可能です。

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F800GSなどと同様の角度でレイアウトされているというリアサスペンション。加速時などにトップブリッジ周辺を押し下げる作用が働き、安定したハンドリングをもたらすというもの。

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ゼネラルマネージャーの大隅武さんは、プライベートでも様々なGSやHP2エンデューロなどを楽しまれています。その大隅さんが思うF450GSの魅力は、GSのクオリティを持ちながら軽いことによる付き合いやすさだということです。

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