VIRGIN BMW | 【S1000RR 徹底解剖】シャーシ 詳細解説 その1 BMWバイク モデル別ディテール紹介

【S1000RR 徹底解剖】シャーシ 詳細解説 その1

  • 掲載日/2017年02月15日【BMWバイク モデル別ディテール紹介】
  • Text & Photo / Keisuke ASAKURA
【S1000RR 徹底解剖】シャーシ 詳細解説 その1の画像

エンジンだけでなく、ブレーキや足周りにまでも電子制御が介在。S1000RRの車体は、まさに世界の最先端を行くものだ。すべては”速く、快適に走る”そのためだけに造り込まれている。

車体の基本骨格は2012年モデルを踏襲

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フレームの基本設計は運動性の高さが好評だった先代モデルのそれを引き継ぐが、剛性バランスは最適化が計られ、ジオメトリにも手が入れられている。キャスター角が0.5度立てられ、トレール量は96.5mmと、先代モデル比で1.5mm減らされる。

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ジオメトリの見直しにより、ホイールベースは先代モデル比で8mm延長される。スイングアームピボットとリアアクスル間が11mm長くなっているが、スイングアーム長自体は変えられておらず、チェーンアジャスターの基本位置で変更。

強力に、安全に止まる
レースABSも進化

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レースABSも3世代目を迎えて、さらに進化。HP4と同様に前後ブレーキが連動するインテグラルブレーキを搭載。制動時の姿勢制御優先、ドライグリップ優先など、走行モードに合わせた制御を行う。

手堅くまとめられた
ブレーキシステム

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ブレーキキャリパーは伝統のブレンボ、4ピストン鋳造ラジアルマウントタイプ。マスターシリンダーはニッシンのラジアルポンプタイプが組み合わされる。レバーには超高速走行時に風圧でブレーキがかからないよう、風抜き穴が空けられる。

ホイールはレーシーな
10本スポークを採用

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ホイールは10本スポークデザインを採用。アルミ鋳造製だが非常に軽量。エアバルブはストレートタイプ。ブレーキディスクが大径でスポーク間のスパンも狭いため、エアゲージやエアチャックと干渉しやすい。空気圧調整には工夫が必要。

高出力を受け止める
強靭なリア周り

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フロントは3.50×17ホイールに、タイヤサイズは120/70-17。リアは6.00×17ホイールに190/55-17サイズのタイヤを履く。ホイールのデザインはフロントと共通の10本スポーク。リアキャリパーは、ブレンボ鋳造2ピストン。

スイングアームは
レースにも対応

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スイングアームの基本スペックは先代モデルから変更無し、レースで使用できるレベルの高性能パーツだ。車体色がブラックの場合のみ、スイングアームもブラック塗装。他の車体色ではシルバー。チェーンスライダーは、一般的なブロックタイプ。

新設計で形を変えた
ピボットプレート

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ピボットプレート部は、フレームで最も大きく変わった。新設計で剛性バランスが見直され、ピボット位置が先代モデル比で3mm下げられて、スイングアームの垂れ角を最適化。従来の可変ピボット機構は廃止されている。

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