R80ST(1982-)
- 掲載日/2010年04月09日【年式別モデルカタログ】
- ※表記はメーカー発表の年です
R80ST(1982-)
G/S のバリエーションとして登場した
“800ccシリーズ” のストリート・モデル
1980年にR80G/S が登場し、BMWモトラッドの新カテゴリとしてGSのワダチを歩み始めてしばらくの後、バリエーション・モデルとしてストリート向けに設計し直したR80STが登場した。1982年にラインナップに加わったR80STは、基本的な車体構成は G/S と変わらず、フロントホイールサイズを21インチから19インチへとスケールダウンしてオンロードタイヤを装着。それにともないフロントフェンダーもダウンタイプとなっている。ヘッドライトやメーター類が一体となっていたフロントマスクは別体式の、いわゆる一般的なネイキッドスタイルへ、ハンドル幅は狭められた。サイドパネルのデザインにも変更が見られ、車体左側に伸びるアップタイプのサイレンサーには、パッセンジャーの安全を考慮した放熱部分を覆う大型パネルとなっている。スポーク・ホイールやブレーキ・システムなどは G/S を踏襲しつつ、より車高を落とすためモノレバー・サスペンションには短いショックユニットが装着される。その結果、スクランブラー的なスタイルで800cc OHVボクサーを搭載し、「ゲレンデ・シュポルト」と同様のスペックを持ちながら車格がスケールダウンされ、とても扱い易いオンロード・モデルとなった。当時のBMW技術陣が最新技術を投入して生み出した先進的なモーターサイクルではあるのの、BMW Motorrad史上ベンチマーク的な存在である G/S の“廉価版” というイメージがあった事実も否めないため、人気商品には至らず生産期間や販売台数も控えめ。日本での販売開始は1983年6月から。
価格・スペック
最新の車両情報に関してはメーカー公式サイトをご確認ください。
- 発売時価格(税抜き)
- 155万円
- 生産期間
- 1982~1984年
- エンジン形式
- 4ストローク水平対向2気筒
- バルブ
- 1気筒2バルブ
- 総排気量
- 798cc
- ボア×ストローク
- 84.8×70.6mm
- 最高出力
- 50hp / 6,500rpm
- 最大トルク
- 56.7Nm / 5,000rpm
- 圧縮比
- 8.2 : 1
- 冷却方式
- 空冷
- バルブ駆動
- OHV
- 気化器
- ビング製キャブレター
- クラッチ
- 乾式単板
- ミッション
- 5速
- ギアレシオ
- 4.40 / 2.86 / 2.07 / 1.67 / 1.50
- ファイナルレシオ
- 3.36 : 1
- 点火方式
- エレクトロニック・イグニッション
- オルタネータ
- 280W
- バッテリー
- 12V-28Ah
- 全長×全幅×全高
- 2,180×790×1,150mm
- ホイールベース
- 1,446mm(空車時)
- シート高
- 845mm(空車時)
- 燃料タンク容量
- 19L(リザーブ容量約2L含む)
- 車両重量
- 198kg(走行可能状態)
- 最高速度
- 174km/h
- 燃料
- レギュラーグレード(無鉛)
- フレーム
- ダブルクレードル・2重バックボーンチューブ
- フロントサスペンション
- テレスコピック・フォーク
- フロントホイールトラベル
- 175mm
- リアサスペンション
- BMWモノレバー・サスペンション
- リアホイールトラベル
- 153mm
- 駆動方式
- シャフトドライブ
- フロントブレーキ
- 油圧式・シングルディスク(260mm)
- リアブレーキ
- ドラム
- ホイール
- スポーク・ホイール
- フロントホイール
- 1.85 B 19
- リアホイール
- 2.50 B 18
- タイヤ
- チューブ
- フロントタイヤ
- 100/90 H 19
- リアタイヤ
- 120/90 H 18
OHVボクサー
1996年に生産終了となったR80GS Basicを最終搭載モデルとし、BMW Motorradの登場以来改良と進化を続けてきた空冷4ストロークOHV2バルブ水平対向2気筒エンジン。排気量は時代やモデルによって異なり、最終形はR100シリーズのストローク70.6mm、ボア94mmの排気量980ccとなる。エンジンレイアウト、縦置きクランク、エンジン一体型ミッション、シャフトドライブ、エンジンからドライブユニットまでダイレクトに繋ぐ「コンパクト・ドライブ・システム」という基本的な設計は、1923年に初めてBMW Motorradとして世に送り出したモーターサイクル「R32」の時代から変わらず、オイル循環形式やプッシュロッドの配置、ガスケット、電装系や材質などなど、長い年月を経て細部にいたるまでさまざまな改良が重ねられ、BMW MotorradはOHVボクサーエンジンを主軸にモデルを拡充し続け、やがてR259系ボクサーエンジンへと移行する。シリンダヘッドカバーには丸みを帯びたクラシックなタイプと、アクシデント時に若干強度の高い角ばった形状がある。
- 【前の記事へ】
R1200GSアドベンチャー(2007-) - 【次の記事へ】
R100GSパリダカール(1989-)
関連する記事
-
モデルカタログ
R100RS モノレバー(1986-)
-
モデルカタログ
R100Rロードスター(1991-)
-
モデルカタログ
R80RT(1984-)
-
モデルカタログ
R100GS(1987-)
-
モデルカタログ
R80(1984-)
-
モデルカタログ
R100Rミスティック(1993-)
-
モデルカタログ
R100RT モノレバー(1987-)
-
モデルカタログ
R100GSパリダカール(1989-)