VIRGIN BMW | アエラ モーターブレスシステム BMWバイク パーツ&グッズ紹介

アエラ モーターブレスシステム

  • 掲載日/2009年06月16日【BMWバイク パーツ&グッズ紹介】
  • テスター/永山 育生(BMW BIKES編集部) テスト方法/サーキット走行低速?高速テスト テスト期間/1日
アエラ モーターブレスシステムの画像

AELLA Motor Breath System

もはや定番チューンの
クランクケース内圧コントロールバルブ

ピストンが高速で往復するエンジンでは、その動きに伴ってクランクケース内の圧力変化を絶えず繰り返している。この抵抗を適度に減じながら、スロットル・レスポンスを向上させるのが内圧コントロールバルブだ。費用対効果の高い機能パーツとして、BMW用も次々ラインナップしている。

TRUE TEST !

とにかく効果テキメン

愛車HP2 Enduroに内圧コントロールバルブを装着し、その歴然とした違いに驚いている。クランクケース内はピストン往復運動によって常に加減圧を繰り返している。このポンピングロスを効果的に減じて、エンジンのピックアップを向上させたり、強すぎるエンブレを軽減しようというのが、いわゆる内圧コントロールバルブの目的だ。

パーツはアルミ合金ボディと260度の高温にも耐える特殊樹脂製の可動バルブからなっていて、バルブ形状と重さで適度な内圧コントロールを行っている。内圧が高まったときに大気開放する単純なリリーフバルブではなく、ブローバイガスをクリーナーボックスに逃がしながら、ミストオイルをフィルタリングする機能も兼ね備えたウェイト付き特殊バルブを使用しているのが特徴だ。これによって、加減速時にあたかも呼吸するように吸ったり吐いたりして内圧を制御し、結果的にツキを良くしたり、エンジンスナッチや、強すぎるエンブレを軽減したりする。イメージ的にはエアダンパーのような働きと思ってもいいかもしれない。

アエラではOHV~Kシリーズと、各エンジンにBMW用をラインナップ。そしてHP2に装着してみての感想は、ビッグボアのボクサーゆえか、その効果たるや歴然だった。

まず吹け上がり感が良くなった。また全閉から全開、逆に全開から全閉にするようなときなど、加減速の変曲点でのギクシャク感が大きく軽減された。一方、緩加速からパーシャルにしたり、巡航から少しだけ開けたりと、我々が日常もっともよく使うようなシーンでは、とてもマナーが良くなって、デリケートなコントロールがしやすくなっている。気のせいか巡航時などのエンジン鼓動にもまろやかさが加わった印象だ。

このように急加減速と緩加減速の両面で効果が出ているのがひじょうに興味深い。つまり馬力をアップさせるチューンというより、ロス馬力を軽減させるチューンのため、全域で効果が出ているのではないだろうか。

テストを終えて

取り付けはノーマルのブリーザーホースをカットして挿入するだけだから、ホースが露出しているRシリーズではものの10分程度で完了する手軽さも嬉しい。今回はテストできていないが、単純比較すれば燃費も向上しているのではないかと思う。もっとも、右手を動かすのが楽しくて、ついつい無用にガソリンを燃やしてしまう可能性も大なのだが…。

ココがすごい!

比較的安価なプライスと、取り付けのイージーさで手軽に自分でその効果を体験できる。しかもスロットルをちょっと開けた瞬間から効果を実感。

ココがイマイチ

取り付けはよく説明書を読んだ上で。垂直方向に取り付けるのが効果的だが、BMWでは水平に近くなる。そのぶん定期的な洗浄メンテも必要か。

アエラ モーターブレスシステムの詳細

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R 1200 用は22Φサイズ。アエラではウェイトや形状などが微妙に異なったバージョンを用意していて、ストリート/レース用に対応している。自分にどれがいいのかは相談してみて欲しい。
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R 1200 系は左シリンダー後部にブローバイガスホースがある。その途中をカットしてバルブを割り込ませるだけなので、取り付け作業はカンタンだ。また内部洗浄などのメンテナンスも行いやすいのはラッキー。
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全体的に言えるのは、アクセルコントロールがしやすくなったこと。レスポンスのダイレクトさと、エンジンスナッチやエンジンブレーキの軽減は、走っていて面白みが大きく増した。これはオススメです。
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たまにしか走らせない車輌など、エンジンが冷め、大気水分がオイルと反応し、エマルジョン化するとバルブ可動部の動きを阻害するから、時々クリーナーで洗浄したほうがいい。振ってみて音が出なくなったら注意。
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