VIRGIN BMW | BMW Motorrad インターナショナルGSトロフィー 2012 レポート トピックス

BMW Motorrad インターナショナルGSトロフィー 2012 レポート

  • 掲載日/2012年12月17日【トピックス】
  • 取材・写真・文/春木 久史
GS TROPHY 2012の画像

成田を出発する直前の日本チーム、左から新井治明さん、金井隆夫さん、そして最年少の山下進一さん。みんな自ら BMW GS を所有する GS ライダー、しかも2度の国内予選を勝ち抜いたエキスパートライダーというわけです。

3度目の開催となったGSトロフィ
今年は南米パタゴニアが舞台に!

2008年はチュ二ジア、2010年は南アフリカ共和国、そして2012年の今年は、南米はチリ、アルゼンチンを舞台にして開催された GS ライダーたちのオリンピック『GS トロフィ2012』。各国で開催された予選会から選抜された3名が1チームとなり、15ヶ国(一部近隣国との合同チーム)45名の代表選手と、各チーム1名のジャーナリストあわせて60名のライダーが、7日間×約 2,000km の行程にチャレンジしました。

初日からアンデス越えの険しいダートライディングで始まり、パタゴニアの大自然の中を縦横に駆け巡るバラエティに富んだルートがライダーを楽しませます。そして毎日1~3回行われるスペシャルテストでは、BMW F800GS を使ってのトライアル走行や、川渡り、またヒルクライムなどのライディングテクニックが試されるほか、GPS を使ったナビゲーションのテストや、マシンの不調を診断し迅速に修理する技術を競うトラブルシューティング&リカバリーテストなど、体力、知力さまざまな能力が試されました。

日本からは、6月の第一次予選、9月の最終選考会を勝ち抜いた3名、金井隆夫さん、山下進一さん、新井治明さんと、ジャーナリストとして春木久史が参加。成績のほうは残念ながら15チーム中15位という結果でしたが、無事にすべての行程を走りきってフィニッシュ! 世界の GS ライダーとも交流を深め、このイベントの最大の目的とされる「世界のライダーとの友情を築く」ということでは負けていませんでしたよ!

BMW Motorrad GS TROPHY 2012

  • 主催/BMW Motorrad
  • 協賛/TOURATECH、METZELER
  • 開催日時/2012年11月25日~12月1日
  • 開催場所/チリ共和国・アルゼンチン共和国

フォトTOPICS(写真点数/30枚)

GS TROPHY 2012の画像
01成田~ダラス~マイアミ、そしてチリのサンチャゴ国際空港からさらに国内線を乗り継いでテムコ空港まで。実に30時間以上のフライト。時差は12時間、まさに地球の裏側です。往復の飛行機が一番ハードだったかもしれませんね。
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02テムコ空港からバスで1時間ほどで到着したアグリツーリズモ(ちょっと立派なキャンプ場という感じでしょうか。センターハウスにはレストランやシャワールームなどもある)。ここからスタート。みんなおそろいの BMW F800GS が待っていました。
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03こちらもスタート&ゴール会場のキャンプ場。大きなアーチがライダーたちを迎えてくれました。
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04開会式の様子。世界中から45名のライダー+15名のジャーナリスト、大会関係者を含めると110名ほど。みんなすぐに打ち解けて仲間になります。日本チームもワインとビールで盛り上がっています。
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05スタート前のブリーフィング。大会ディレクターのトム・ウルフ氏が、競技の説明や注意事項を説明。聞き逃すと大変なので、みんな真剣。朝と夜、そしてスペシャルテストの前に必ず行なわれます。
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06ある日のランチタイム。ルート途中でバーベキューが待っていました。これは豚を開いて丸焼きにしたもの。ライディングはハードに、食事は贅沢で妥協しない感じが、大人の遊びですね。チリ~アルゼンチンはちょっと肉料理が多すぎる感じはしましたが……。
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07最初のスペシャルテストは、曲がりくねった林間コースでのトライアルテスト。足つき、コース逸脱、エンストなどが減点の対象に。実に絶妙で難しい設定になっていました。ライダーは日本チームの山下進一選手。ほんとに難しいんです!
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08チリからアルゼンチンへの国境越え。100名もの参加者がバイクとともに通過するので、国境事務所も混雑! こういう場所は撮影禁止が普通だと思うのですが、チリでもアルゼンチンでも OK でした。ちょっとおおらかな感じがします。
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092日目にはラフティングのテストも! 日本チームのみんなもほとんど経験がなくてびっくりしていました。しかも3~4時間もの長い川下り。激流では転落する選手も続出。まさにアドベンチャーなスペシャルテストでした。
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10これはヒルクライムテストの模様。アプローチが泥沼になっていて、まずライダーだけの力では上れません。そこで残りの2名がサポート! フィニッシュラインまでのタイムを競うもの。ドイツチーム、イギリスチームが見事なライディングを披露していました。
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11アンデス越えの峠道にて。今回、標高は高いところでも 3,000m ほどで、予想していたほど高いところには行きませんでした。幅広く、サンド路面のダートが続き、ライディングは最高に楽しかった! まさに GS のためのフィールドです。
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12キャンプ場での食事も、ちゃんと白いテーブルクロスと、前菜から順番に出てくる料理を楽しみます。もちろんチリ、アルゼンチンのワインも飲み放題! やせて帰るのかな、と思ったら逆に太ってしまいましたね。ディナータイムの盛り上がり方はハンパじゃありません!
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13大草原のキャンプ地。ライディングだけではなく、アウトドアライフを満喫できました。写真奥の高い並木は、北海道にもよくあるポプラです。冬は雪も多く、北海道に似た気候のようですね。
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14クロスリバー (川渡り) テスト。3名で1台ずつのマシンを川渡りさせます。そして3台すべてをフィニッシュまで運ぶまでのタイムを競います。どちらかというと体力勝負のテストで、この種のテストでは、日本チームはちょっと弱かったかも。
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15こちらもクロスリバーテスト。アメリカチームは実にパワフルでした!
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16アルゼンチンの湖水地方。バリローチェという街に近い湖。南アンデスを周遊する今回のルート上には、たくさんの美しい湖が。急ぎ足で通り過ぎるのがもったいないのですが、1日数百キロの行程なので、のんびりしていられなかったのがちょっと心残り。
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17ある日のディナーは、地元の名物料理。肉や野菜の食材を土に埋めて2時間ほど蒸し焼きにして完成! 肉は柔らかく、野菜もそれ自体の甘みが出てホッコリと仕上がり、最高に美味! 毎日こんな贅沢が続きます。
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18アルゼンチンのバリローチェという湖畔のキャンプサイト。シャワーの代わりに水浴びをしたりするライダーもいました。
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19エンデューロテストは、2時間の規定時間内にモトクロスコースを20周するというタスク。簡単そうですが、2気筒 800cc のマシンで走るのはなかなか大変。確実に、一定以上のペースで走ることができるかどうかを試されます。
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20エンデューロテストでの金井選手。日本ではボクサーツインの HP2 エンデューロを乗りこなすライダー。800 も軽々とライディングしていました。
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21アンデスの山懐へ。60km ほど、日本の林道のような道を登って、氷河を望む場所まで。
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22アルゼンチンのナウエルウアピ国立公園。参加者全員で記念撮影。過去最大の参加国、参加者数。関係者も含めると 100名を越えるビッグチームでした。
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23マシンの不調を診断し迅速に修理する技術を競う、トラブルシューティング&リカバリーテスト。今回はバッテリー関係の不調を発見し、さらにバッテリーを交換するスピードを競うというものでした。
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24こちらはアメリカチームのトラブルシューティング&リカバリーテスト。整備のノウハウとともに、チームワークの良し悪しが成績に響きます。
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257日間のうち、後半の3日間は雨模様に……。キャンプ場では、屋根のあるファイヤープレースにシュラフを広げて寝るライダーたちも。
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26チリ、アルゼンチンはどちらも右側通行。写真はジャーナリストライダーを追いかけながら、ポケットからカメラを取り出してパチリ。どこへ行っても交通量は少なくて、ライディングはストレスフリー!
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276日目に行なわれたビーチレース。ふかふかサンドの砂浜で、3名同時スタート。チーム全員がフィニッシュするまでのタイムを競います。誰かがスタックしたり転倒した場合、先にフィニッシュしたチーム員が助けてもいいルール。とにかくチームワークが大切にされる競技です。
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28毎日ゴールすると、まず先にウェルカムドリンクが迎えてくれます。ビール、ワイン、シャンパン、それに「ピスコサワー」という地元のカクテルも人気でした。
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29最終日に行なわれたスペシャルテスト。深い峡谷にかけられた釣り橋で、水を満たしたコップを持って往復。タイムと、こぼさずに残った水の量の合計を競うというもの。渡るだけでも怖いのに!
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30日本チームは15チーム中15位! 最下位だけど最高に楽しみました!
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