K1(1988~93年)
- 掲載日/2009年12月04日【BMWマシンの歴史】
 

BMW史上かつてないフルフェアリング・モデル
ハイスピード・クルージングを実現するスーパースポーツ
    Kシリーズをベースとしたスーパースポーツ・モデル。まず見た目のインパクトが強烈で、フルカバードの大型フェアリングはもはやモーターサイクルの領域を超え、まるで戦闘機のような存在感。空力的に計算し尽くされた形状は、ハイスピード・クルージングの安楽性を従来モデルとは比較にならないほど高めたもの。サイドカバーに大きく描かれた「K1」ロゴは、高速巡航時に風圧で車体にダウンフォースが働き、フロントサスペンションがボトムすることで初めて完成するという粋なデザインが施される。
エンジンは4バルブ化され、最高出力はドイツ国内規制の100馬力に留められる。燃料供給には電子制御式フューエルインジェクションを搭載し、リアサスペンションにはGSにのみ採用されていたパラレバーを、オンロード・モデルとしては初めて採用する。扁平率が高いロープロファイルのラジアルタイヤを装着することからも“あらゆる道を”ではなく“オンロード快速仕様のスーパースポーツ”をコンセプトとしていたことが分かる。ステップ位置を高くしているためバンク角はかなり深く、反面、膝の窮屈感は否めない。しかもピリオンステップまで同様となっており、タンデムでもフルバンクを愉しめるように、といった配慮がなされている。
当時BMWモトラッドの最新技術を集約し、BMWがスーパースポーツを造るとこうなる、という意志が見事に具現化され、開発陣の努力の結晶とも言える歴史的モデルとして、現在でもその圧倒的な存在感は、見る者に衝撃を与えてくれる。
- 生産年
 - 1988~93年
 - 生産台数
 - 6,921台
 - エンジン形式
 - 水冷DOHC水平直列4気筒
 - 排気量
 - 987 cc
 - ボア×ストローク
 - 67 × 70mm
 - 最高出力(馬力/rpm)
 - 100/8,000
 - 最高速度
 - 240 km/h
 - 変速
 - 5段変速
 - 全長
 - 2,230 mm
 - 全幅
 - 875 mm
 - 全高
 - 1210 mm
 - 車輌重量
 - 234 kg
 - フロントタイヤ
 - 17インチ
 - リアタイヤ
 - 18インチ
 
- 【前の記事へ】

K100LT(1986~91年) - 【次の記事へ】

K100RS(1989~92年) 
関連する記事
- 
試乗インプレッション
R1200GSアドベンチャー(2010-)
 - 
試乗インプレッション
R1200RT(2010-)
 - 
試乗インプレッション
R1200GS(2010-)
 - 
BMWバイクQ&A
ボクサーエンジンのDOHC化について教えてください!
 - 
試乗インプレッション
HP2スポーツ リミテッドエディション(2010)
 - 
BMWマシンの歴史
K100RS(1983~89年)
 - 
BMWマシンの歴史
K100RS(1989~92年)
 - 
BMWマシンの歴史
K100LT(1986~91年)
 

        

  
  
  
  
  
  
