第17回 R1200RT パニア&キャリア

今回取り上げるのは、R1200RT と ST である。ここでは装備品が多い R1200RT をメインに、通称 PDI (Pre-Delivery-Inspection:納車前点検) 作業に加えて、新規採用されたメカやディテール、メインテナンス情報をできるだけ分かりやすく解説していく。オーナーおよびオーナー候補の方々も参考にされたい、ディーラーメカニックだけが知り得るニューモデルの細部を紹介していこう。
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新作のパニア。後部を削りとったようなデザイン処理がなされる。開閉・脱着操作も新しくなった。アウターは車体と同色に塗られる。ST はオプションでツヤ消し黒仕上げ。
    
旧パニアでは、インナーは一枚板であったが、新型はアウターもインナーも二重構造となり、強度が上がった。
    
車体への取り付けは、下側からロック板がせり出して固定される。
    
内部の形は四角形に近くなり、収納しやすくなった。容量は左右ともに 32 リットル。
    
アウターのロック爪が二つから四つに増え、気密性が増すと共にケース全体の剛性が向上した。
    
ケースの剛性・車体への取り付け強度向上・空気抵抗改善などで、装着時の安全最高速度が旧型の 140 から 180km/h に高くなった。
    
キーシリンダーも新作。リリース方向へ回すと取り外し。オープン位置でボタンを押すとフタが開く。いずれも、別のレバーによる操作が追加される安全策がなされている。キーはバイクと同じ内溝タイプ。
    
パニアケースを外しても、特に違和感を感じさせないようなデザイン処理。車幅はパニア取り付け時が 980 ミリ。外すとミラー端が一番広く 905 ミリ。
    
大きく頑丈なキャリアが標準装備。平面なので使い勝手が良いが、なにかを引っ掛けるようなフックはない。このキャリアはそのままトップケースホルダーとなる。昔から、積極的にゴムのロープで荷物を固定する考えはないようだ。
    
オプションのトップケース。軟質ゴムのバックレストが付く。容量 49 リットルと最大級。小型の 28 リットルサイズも設定される。
    
アウター・インナーともに二重構造。操作はパニアと同じ。キーシリンダーはバイク側に合わせることができる。パニア・トップの造りこみは、他社の汎用品には絶対に見られない、コストのかかった造りである。
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