VIRGIN BMW | K100RS(1990-) BMWバイク中古車ガイド

K100RS(1990-)

  • 掲載日/2010年09月06日【BMWバイク中古車ガイド】

K100RSの歴史など

K100RSの画像

縦Kシリーズ進化の中段階を現す
4気筒エンジンの4バルブ化

1983年から始まった K100RS は、大きく分けて1989年モデルまでの2バルブエンジンと、1990年以降の4バルブエンジンの2つに分けることができます。今回ご紹介する K100RS 4バルブ(画像はアニバーサリー仕様)の日本発売は1990年3月でした。前年に3%消費税が導入された関係があり、車輌本体価格は ABS 装備車が 171 万円、ABS 無し車が 154 万円で販売が開始され、およそ1年間の間に2度も価格調整がおこなわれ、最終的には ABS 装備車が 189 万円、ABS 無し車が 170 万円の価格で販売されました。

導入当初は新車効果や先代の K100RS との性能の違いから、大きく販売を伸ばしていました。発売当初は欧州や北米と同様のシート装着で入荷していましたが、間もなく限定車を除いて全て段付のローシート仕様での販売となります。

販売終了から15年以上経過するモデルですから、中古車として販売される件数は年々少なくなっています。デザインは古さを感じさせないものの、経年劣化や走行による摩耗などが進んでおり、大がかりなオーバーホール無しで程度の良い中古車はわずかになってきました。

K100RSの特徴

K100RSの画像

格段に性能アップした2代目 K100RS
洗練された扱い易さが人気を博す

デザインこそ先代の K100RS 2バルブ仕様とほとんど変わりありません。外装品は2/4バルブ仕様共にほぼ共通部品が使用されています。ただし、エンジン、電子制御関係、サスペンション、ブレーキ装置が大きく変わり、同様なのは外装品とモデル名だけ、と言っても過言ではないほどです。

エンジンはクランクシャフトが進行方向と同じ向きにある縦置きという搭載方法は変わりませんが、シリンダヘッドのバルブ数が1気筒あたり4つの高効率の仕様に変更され、それに伴ってインジェクションを制御するコンピュータもバージョンアップされています。

出力は90から100馬力へと上がり、過激手前の適度な加速感に磨きがかかっています。その動力を路面に伝えるリアサスペンションには、シャフトドライブの癖をほとんど感じさせないパラレバーが装備されています。パワーがかかっているときの路面追従性は先代のモノレバーと比較にならないぐらい良くなっています。

ブレーキは 305mm フローティングディスクに4ポットキャリパの組み合わせが標準で、仕様によって初期の ABS が装備されています。レバー操作に対して制動の立ち上がりが緩やかな設定が施されているので、長時間のライディングには丁度良い設定です。

サイドスタンドを出した状態では、ギアに関係なくエンジンはかからない設定です。ギアが入っていなくてもエンジンを始動させないので、ギアが入っているときだけ始動しないモデルに慣れていると、笑うに笑えない場面に遭遇することもあるようです。

K100RSの画像

充実の車載工具

80年代、90年代のKシリーズにほぼ共通の車載工具です。パンク修理キットも付属します。
K100RSの画像

便利なコンパートメント

シート下の物入れは無くなり、シートカウル部分の 9L 容積のフタ付物入れはあります。
K100RSの画像

スポーティな外装

エンジンスポイラー(アンダーカウル)は ABS 装備車に標準装備されています。

当時のカタログを見てみよう!

エレガント×ハイテク×ダイナミック!
未来指向のKコンセプトを象徴する

K100RSの画像
K100RSの画像

中古車選びの注意点

K100RSの画像

外装の損傷は必ずある
程度問題で納得しよう

K100RS には特徴的なカウリングが装備されています。機能もスタイルもとても良い感じですが、ひとたび立ちゴケしてしまうと、ミラー取付部分を破損してしまうことがあります。ミラーは外れてカウルを壊さないようにしていますが、それでも理想的なタイミングで外れるとは限りません。ヒビ割れ、一部分が無くなる欠損の傷があっても“修理”が可能です。ただし、カウルを支えるカウルステーも歪んでいることが多く、せっかく修理したカウルを無理に取り付け、修理したところにまた細かいヒビが入ることもありますので注意が必要です。その他に注意する点は、K75 シリーズ、K100 シリーズと共通なので、そちらもご覧になって下さい。

購入の際の注意点
  • ● インジェクションモデルは燃料系を構成する部品が定期的に交換されていることが必要です。
  • ● ABS やインジェクションの点検・整備・調整・確認には必ず専用テスターが必要になります。
  • ● 3本スポークのホイールは衝撃が加わった際に割れないよう意図的に柔らかく作られています。
  • ● パラレバーのジョイント部分に使用されているローラーベアリングの摩滅には注意か必要です。
  • ● ほとんど全ての BMW 車に共通な、リアブレーキディスクの摩耗具合を正しく確認する。
プロフィール
山本 栄治

1960年生まれ、91年式R100GSパリダカール所有。1983年に福田モーター商会に入社して以来、BMWに携わり続けている。毎年100台以上のBMWの下取り査定や中古車販売に携わっていて経験豊富。

取材協力
住所/東京都渋谷区笹塚1-50-16
営業/9:15~18:00
電話/03-3468-6841

関連する記事

ピックアップ情報