祝20回開催達成! そしてこれから先、未来のこと。BMWモトラッド・デイズ・ジャパン2025
- 掲載日/2025年09月16日【トピックス】
- 取材協力/BMW Motorrad 取材・写真・文/小松 男

流れる時間の中で、変わるものと変わらないもの
前日までの台風による荒天が嘘のように、澄み渡る青空の下で開催されたBMWモトラッド・デイズ・ジャパン2025。会場はおなじみ長野県白馬村のHakuba47だ。日本列島のほぼ中央に位置し、日本アルプスの山々に抱かれたこの場所は、まるで欧州の避暑地を訪れたかのような錯覚を覚える。そんな白馬に、今年も全国各地からビーマーが集結した。
今回は、旧「バイカーミーティング」から数えて20回目となるアニバーサリーイベント。ここで少し、このイベントの歩みを振り返ってみたい。私自身、北海道ルスツリゾートで行われた初回は残念ながら仕事の都合で参加できなかったが、2回目に白馬へと会場を移してからは毎年参加。当時はBMWモトラッド専門誌に在籍しており、ブース出展もしていた。
あの頃は、現在の川上側バイク駐車スペースでキャンプを張ることができ、夜遅くまで仲間と酒を酌み交わした後、テントに潜り込むのが恒例だった。今では会場内でのキャンプは禁止されているが、その代わりに白馬村内のペンションなど宿泊施設と会場を結ぶシャトルバスが頻繁に運行され、会場でバーベキューを楽しんだ後に宿へ戻るという新しいスタイルが定着している。
当時のボクサーモデルはヘックスヘッドのR1200系が主流。Kシリーズでは横置きエンジン化が進み、さらにパラレルツインのFシリーズ、S1000シリーズ、RnineTが登場するなど、年を重ねるごとにモデルラインナップは広がっていった。BMWモトラッド・デイズ・ジャパンは、それら新型モデルのお披露目の場でもあったのだ。
初回開催は20年以上前のこと。当時を思い返していると、2020年・2021年は新型コロナウイルスの影響で開催が断念されていたことも思い出す。また東日本大震災の年には、当時のBMWモトラッドのトップから「開催を見送るべきか」と相談を受けたが、「全国のビーマーは心待ちにしているはずだ」と答えたことも記憶に残っている。
一時は参加を控えた時期もあったが、ここ数年は毎年足を運び、BMWジャパンのスタッフやディーラー関係者、そして当時の読者と再会し、互いの近況を報告し合う“同窓会”のような場になっている。今年も多くのビーマーとの交流を楽しむことができた。何事においても「続ける」ことは難しく、同時にとても大切なことだ。BMWモトラッド・デイズ・ジャパンが20回という節目を迎えられたのは、BMWモトラッドという素晴らしいモーターサイクルの存在と、それを愛するファンを大切にしてきた積み重ねの賜物にほかならない。
イベントそのものの充実ぶりはもちろんだが、それを支える人々、そして笑顔で満喫する来場者たちを見ていると、このイベントはきっと30回、40回と続いていくだろうと確信できる。それでは、BMWモトラッド・デイズ・ジャパン2025の様子を、写真とともに振り返っていこう。

ゲート開場前から長蛇の列。あらかじめBMWモトラッド正規ディーラーを通じて購入されたイベントTシャツを着用するビーマーも多く見られた。

イベント開始時には、すでに駐車場に収まりきらないほどのバイクが並んでいた。BMWモトラッドだけでなく、他メーカーのファンが楽しめるのもBMWモトラッド・デイズ・ジャパンの魅力だ。

イベント会場内では新型R1300Rが日本初公開された。ロードスターと呼ばれるRモデルはボクサーシリーズきってのスポーツモデルであり、その進化が気になるところだ。

日本アルプスの雄大な自然をバックに作られたHakuba47が今回もBMWモトラッド・デイズ・ジャパン2025の会場に選ばれた。日本のビーマーのサンクチュアリとなっている。

これまで20回開催されたBMWモトラッド・デイズ・ジャパンのイベントTシャツのデザイン。コンプリートされているビーマーがいたら教えてほしい。

インストラクターのアテンドにより、約20分のコースを走ることができるオフロード試乗会。試乗車枠は朝一番で埋まってしまっていたものの、自身のバイクでも参加可能。

オフロード試乗会の最終地点は、ゴンドラの頂上駅付近とあって、最高の眺望を楽しめる。コースの難易度も抑えられているので、GSオーナーは是非参加してほしい。

BMWモトラッドのアフターパーツやライディングギアをはじめ、様々なサービスや物販がされているブース出展コーナー。ショッピングもイベントの楽しみ、掘り出し物や発見もある。

最新モデルで美しい白馬の道を快走できるオンロード試乗会は、BMWモトラッド・デイズ・ジャパン屈指の人気コンテンツとなっている。朝一番で申し込みを!

本場ドイツの味を楽しめドイツ屋台村コーナー。宿泊場所にバイクを置いて、シャトルバスで来場すれば、アルコールを片手にイベントを楽しむことができるぞ。

もはや伝統コンテンツの一つとなっている”はくば豚の丸焼き”の無料配布。最後尾がどこだかわからないほどの長蛇の列となるが、並ぶだけの価値がある味。ゲットできればこの笑顔だ。

以前に比べて女性ライダーは格段に増えたことや、もともとタンデムライドを楽しむ方も多いBMWモトラッドであることなどから、レディースビューティーケアコーナーも用意される。

フラットトラックレーサー大森雅俊氏によるS1000Rスライドショー。ステップ先端のバンクセンサーを路面に擦ることないギリギリを探りながら、車体をコントロール。

BMW四輪モデル&ミニの特別試乗会も行われていた。モトラッドだけでなくクルマもBMWのモデルで揃えれば完璧!?

初代アドベンチャーモデルであるR1150GSAと昨年登場した最新のR1300GSA。今年の会場では両アドベンチャーの姿が良く見られ、人気の高さが伝わってきた。

親子で参加するBMWモトラッドを模したキックサイクルを使ったスプリントレース。実はBMWモトラッド・デイズ・ジャパンは白馬の人々からも人気があり、地元からの参加者も多い。

人気イベントの一つであるヒルクライムチャレンジ。デモンストレーションランを行ったWOKARIDER氏は今年も失敗に終わる。

ヒルクライムチャレンジには今年も最新のR1300GSやF800GSなど様々なモデルが挑戦したが、チャンピオンは、なんとR1150GSAだった。

日が落ちてからのサプライズコンテンツとして、新型R1300RSのジャパンプレミアが行われた。日中のR1300Rに続いて、本邦初公開となった。

バーベキューにライブステージ。BMWモトラッド・デイズ・ジャパンの夜は最高に盛り上がる。シャ乱Qのはたけ氏によるライブパフォーマンスには皆熱狂に包まれた。