第5回 サスペンション

800cc パラレルツインの新生Fシリーズ。スポーツツアラーの S/ST に始まり、オフロードバイクのGSに続く F800R は、欧州市場で人気のストリートスポーツだった。あえて強力なライバルがひしめく戦場に投入された F800R がいかなるものか、S/ST や GS との違いとともに、その詳細を紹介していこう。
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フロントサスペンションは、普通のテレスコピックタイプ。インナーチューブ径 43mm のショウワ製。調整機能は無い。オイル量は 0.584L で粘度は SAE10 が指定。ストローク量はホイール中心で 125mm。S / ST は 140mm だから、15mm もストローク量を減らしている。キャスター角は 65.0 度。S / ST は 63.8 度だから、フォークを立てて倒しこみを軽くしていることがわかる。
    
左右のアウターチューブをつなぐ補強ブリッジ。いかにも剛性が高そうなアルミダイキャスト製。S / ST には存在しない部品である。
    
ダンピングなどの調整機構は無いシンプルなもの。フォーク最上部には凝ったデザインのキャップが付く。
    
リアショックユニットはリンクを介さずにスイングアームにマウントされ、上側はメインフレームマウントである。極端に前傾されているのは、ガソリンタンクの容量をかせぐ意味もあるはずだ。ストローク量はホイール中心で 125mm。S / ST はフロントと同じ 140mm。
    
スプリングプリロードの調整ダイヤル。標準位置はいっぱいに緩めてから、12 ノッチ締め込む。ただし、フルタンクで 85 キロライダーの設定。オーナーの体格次第で調整したほうがいいだろう。スペース上の制約があり、ダイヤルが小さめで回すのに結構な握力が要る。
    
シートを外すと、最前部にツールがはめ込まれているので取りだす。
    
ダイヤルの穴に差しこめば軽く回る仕組み。ちゃんと奥まで差し込まないとツールの爪が折れそうなので注意したい。
    
ダンパー (伸び側) 調整ダイヤル。締めこんでから 3 / 4 回転緩めた位置が標準位置。
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